初恋の続きはトキメキとともに。
続く同級生の滔々とした語りは右から左に抜けていき、私の目には、見せられたインスタの写真が次々に映る。

彼女の言葉通り、写真の中の水原先輩は昔と変わらず、今も圧倒的に目を引く華やかさだった。

艶やかな巻き髪、透明感のある肌、猫を思わせるアーモンド型の大きな瞳、色っぽいぽってりとした唇。

見とれるほど整ったラインを描く肢体でポーズをとっている姿は、実に洗練されていて、都会的な雰囲気だ。

 ……ホントに、綺麗な人だなぁ。

同性をも魅了する美しさに目を奪われると同時に、胸の奥に冷たい針を落とされたような感覚がした。

微かな不安感が、じわりと広がっていく。

「……遥香、大丈夫?」

気遣うような茉侑の声にハッとして辺りを見回した時には、もう同級生の姿はその場にはなかった。

喋りたいだけ喋ると、満足してサッサと去って行ったらしい。

「ねぇ、さっきの話って……?」

「うん、水原先輩は洸くんの元カノさん」

「やっぱり……! あの子、ホント昔から余計な事ばっかりペラペラ喋るよね。聞いてもいないのにさ」

「あはは、確かにね。……水原先輩、今はモデルなんだね。初めて知った。高校時代よりもさらに綺麗になってる」

「まぁ確かに美人ではあるけど。てかプロフィール見る限り、モデルって言っても、売れっ子ではないじゃん。インフルエンサーっぽい感じだね」

先程の同級生から得た情報をもとに、茉侑はさっそく水原先輩についてネット検索したようだ。

その結果によると、学生時代に読者モデルを経て、大学卒業後に本格的なモデル業を開始。

Web広告やカタログなどに出演するも、雑誌専属モデルになる機会には恵まれず、今は元モデルのライフスタイル系インフルエンサーとしてSNS中心に活動しているらしい。

「売れっ子じゃなくても、みんなから憧れられるような人ってだけで凄いよ。……洸くんはなんでこんな素敵な人と別れちゃったんだろう?」

私は水原先輩のインスタに視線を落としながら、ポツリとつぶやく。
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