初恋の続きはトキメキとともに。
#03. 初恋との再会
「広瀬主任は今日もカツカレー大盛りっすか! 細身なのにいつもガッツリ食いますよね」
「ホントですよ。なんで太らないんですか!? わたしなんて食べた分だけ脂肪になっちゃうから、ヘルシー定食で我慢してるのに! 羨ましすぎです! ねぇ、南雲さん?」
「えっ? あ、うん。そうだね」
正午を迎え、ランチを食べに来た人で混雑する社員食堂に私は高梨さんと一緒に訪れていた。
ただし、高梨さんと2人きりではない。
営業一課で同じチームの男性社員2人も一緒だ。
そしてそのうちの1人は――先程再会したばかりの広瀬先輩だった。
……いまだに信じられない。異動先の主任があの広瀬先輩だなんて。
最初その姿が視界に入った時は頭が真っ白になった。
続いて「ここに広瀬先輩がいるはずがない!」と自分の目を疑った。
きっと夢に違いないと思ったのに……何度瞬きをしても、私の前にいる広瀬先輩の姿は消えなかった。
そうしてようやくアシスタントを担当することになった例の本社営業部のエースが広瀬先輩なのだと現実を認識したけれど、やっぱりいまだにどこか夢心地である。
ランチを一緒に食べている今も、私の深層心理が作り出した広瀬先輩の幻じゃないかと思ってしまう。
……あの広瀬先輩が目の前でカツカレー食べてるんだよ? 誰だって夢だと思っちゃうってば……!
ついぼんやりしていたら、急に高梨さんから話を振られ、私はハッと意識を取り戻し慌てて会話に加わった。
「ほらぁ、南雲さんもこう言ってますよ、主任!」
「別に俺も太らないわけじゃないよ。それなりに鍛えてるし、あとは仕事中に動き回ってるとエネルギー消費するから。久我だって外回りが続く日はガッツリ食べたくなるだろう?」
「広瀬主任の気持ちは分かるっすよ。オレもカツカレー、カツ丼、生姜焼き定食は鉄板っす! でも大盛りはなぁ〜。さすがに胃がもたれるっすよ」
苦笑いして答える広瀬先輩に対し、高梨さんと久我くんのコンビが明るく会話の応酬を繰り広げる。
久我くんは高梨さんがアシスタントをしている営業担当だ。
現在27歳。元高校球児だったと言われれば大いに納得する雰囲気の、明るくハキハキした好青年である。
仲の良さが窺える営業一課のメンバーの賑やかな雰囲気に私は思わず頬を緩めた。
「ホントですよ。なんで太らないんですか!? わたしなんて食べた分だけ脂肪になっちゃうから、ヘルシー定食で我慢してるのに! 羨ましすぎです! ねぇ、南雲さん?」
「えっ? あ、うん。そうだね」
正午を迎え、ランチを食べに来た人で混雑する社員食堂に私は高梨さんと一緒に訪れていた。
ただし、高梨さんと2人きりではない。
営業一課で同じチームの男性社員2人も一緒だ。
そしてそのうちの1人は――先程再会したばかりの広瀬先輩だった。
……いまだに信じられない。異動先の主任があの広瀬先輩だなんて。
最初その姿が視界に入った時は頭が真っ白になった。
続いて「ここに広瀬先輩がいるはずがない!」と自分の目を疑った。
きっと夢に違いないと思ったのに……何度瞬きをしても、私の前にいる広瀬先輩の姿は消えなかった。
そうしてようやくアシスタントを担当することになった例の本社営業部のエースが広瀬先輩なのだと現実を認識したけれど、やっぱりいまだにどこか夢心地である。
ランチを一緒に食べている今も、私の深層心理が作り出した広瀬先輩の幻じゃないかと思ってしまう。
……あの広瀬先輩が目の前でカツカレー食べてるんだよ? 誰だって夢だと思っちゃうってば……!
ついぼんやりしていたら、急に高梨さんから話を振られ、私はハッと意識を取り戻し慌てて会話に加わった。
「ほらぁ、南雲さんもこう言ってますよ、主任!」
「別に俺も太らないわけじゃないよ。それなりに鍛えてるし、あとは仕事中に動き回ってるとエネルギー消費するから。久我だって外回りが続く日はガッツリ食べたくなるだろう?」
「広瀬主任の気持ちは分かるっすよ。オレもカツカレー、カツ丼、生姜焼き定食は鉄板っす! でも大盛りはなぁ〜。さすがに胃がもたれるっすよ」
苦笑いして答える広瀬先輩に対し、高梨さんと久我くんのコンビが明るく会話の応酬を繰り広げる。
久我くんは高梨さんがアシスタントをしている営業担当だ。
現在27歳。元高校球児だったと言われれば大いに納得する雰囲気の、明るくハキハキした好青年である。
仲の良さが窺える営業一課のメンバーの賑やかな雰囲気に私は思わず頬を緩めた。