初恋の続きはトキメキとともに。
営業フロアでは体にフィットしたスリムラインのスーツをキッチリと着込でいる男性社員が多いため、オフィスカジュアルな服装には新鮮さを感じた。
「……南雲さん?」
その時意外なことにその男性が抑揚のない低い声で私の名前を口にした。
私は目を瞬き、改めてその男性に視線を向ける。
本社に知り合いはいないと思っていたけれど、よくよく見てみればどうも男性の顔に見覚えがあった。
「あれ? もしかして結城くん……?」
ようやく脳内の記憶がヒットし、私は彼が同期の結城久志くんだと思い出した。
「久しぶりだね」
「……なんで本社に?」
「実は7月付けで本社営業部に異動になって、今日が初出社日なの」
「……変な時期の異動だな。顧客管理システムをセッティングするのは、南雲さんのPC?」
「あ、うん、私のPCです。よろしくお願いします」
淡々とした口調で話す結城くんは、必要最低限の言葉だけ交わすと、会話を切り上げてさっそく作業を始め出した。
私たちのやりとりを黙って見ていた高梨さんは、結城くんが無言で作業をする中、不思議そうな顔をして私に問いかけてくる。
「情シスの結城さんと知り合いなんですか?」
「同期なの。前に社内研修で一緒のグループになったことがあって。顔を合わせるのはすごく久しぶりだけどね」
同期とはいえ、研修以来会う機会もなく、仕事でも接点がなかったから顔見知り程度の関係だ。
だから他人に興味の薄そうな結城くんが私のことを覚えていたのがむしろ意外だった。
「……これで、作業は完了。あと数分で、インストール終わるからちょっと待ってて」
私と高梨さんが話している間に、結城くんによる作業はあっという間に終了した。
感情を挟まない無機質な声でその旨を告げられ、私は自分のパソコンの画面を覗き込んだ。
デスクトップには先程までなかったアイコンが増えている。
インストールが終わった後は、システムに不具合がないか結城くんが動作確認をしてくれるらしい。
「それじゃあ、今のうちにわたし飲み物でも買ってきますね! 2人分買ってくるんで、南雲さんはぜひ少し休憩しててください!」
インストール完了まで少し時間がかかると聞くやいなや、高梨さんはパッと立ち上がり、笑顔で会議室を出て行った。
ここまでレクチャーが続き、少し疲れていたので正直なところ休憩はありがたい。
「……南雲さん?」
その時意外なことにその男性が抑揚のない低い声で私の名前を口にした。
私は目を瞬き、改めてその男性に視線を向ける。
本社に知り合いはいないと思っていたけれど、よくよく見てみればどうも男性の顔に見覚えがあった。
「あれ? もしかして結城くん……?」
ようやく脳内の記憶がヒットし、私は彼が同期の結城久志くんだと思い出した。
「久しぶりだね」
「……なんで本社に?」
「実は7月付けで本社営業部に異動になって、今日が初出社日なの」
「……変な時期の異動だな。顧客管理システムをセッティングするのは、南雲さんのPC?」
「あ、うん、私のPCです。よろしくお願いします」
淡々とした口調で話す結城くんは、必要最低限の言葉だけ交わすと、会話を切り上げてさっそく作業を始め出した。
私たちのやりとりを黙って見ていた高梨さんは、結城くんが無言で作業をする中、不思議そうな顔をして私に問いかけてくる。
「情シスの結城さんと知り合いなんですか?」
「同期なの。前に社内研修で一緒のグループになったことがあって。顔を合わせるのはすごく久しぶりだけどね」
同期とはいえ、研修以来会う機会もなく、仕事でも接点がなかったから顔見知り程度の関係だ。
だから他人に興味の薄そうな結城くんが私のことを覚えていたのがむしろ意外だった。
「……これで、作業は完了。あと数分で、インストール終わるからちょっと待ってて」
私と高梨さんが話している間に、結城くんによる作業はあっという間に終了した。
感情を挟まない無機質な声でその旨を告げられ、私は自分のパソコンの画面を覗き込んだ。
デスクトップには先程までなかったアイコンが増えている。
インストールが終わった後は、システムに不具合がないか結城くんが動作確認をしてくれるらしい。
「それじゃあ、今のうちにわたし飲み物でも買ってきますね! 2人分買ってくるんで、南雲さんはぜひ少し休憩しててください!」
インストール完了まで少し時間がかかると聞くやいなや、高梨さんはパッと立ち上がり、笑顔で会議室を出て行った。
ここまでレクチャーが続き、少し疲れていたので正直なところ休憩はありがたい。