初恋の続きはトキメキとともに。
話の流れで茉侑に核心を突くような質問を投げかけられ、私は一瞬言葉に詰まる。
答えは決まりきっているのに、なぜか口からすっと出てこなかった。
「……再燃なんて、してないよ。言ったでしょう? 今も昔も変わってないって」
「そう? 昔と今は違うと思うけど?」
「ううん、一緒に仕事をするようになったところで、今も広瀬先輩は雲の上の人なの。そんな人に恋心を抱いても不毛なだけだもの。私は誰よりもそれを知ってるしね……!」
「でも見ているだけじゃなく、今は日常的に接する機会もあるわけでしょ? それに遥香は見た目を整えることを覚えて、昔より数百倍可愛くなったじゃん! もちろん性格も最高だし!」
行動派の茉侑は背中を押すように明るく励ましてくれるけど、この件に関しては、異動が決まった時のように前向きにはなれない。なるつもりもない。
……茉侑が応援してくれるのは嬉しいんだけど……ごめんね。ちゃんと理由もあるの。
「……実はね、広瀬先輩には高校の時から付き合ってる彼女がいたんだけど、どうも社会人になってから別れたみたいなの。それで今は彼女はいないみたいで……」
「えっ、フリーなんだったら尚更チャンスじゃん!」
「違うの。元カノさんを引きずってて、恋愛から一線引いてるんだって。6年近くも付き合ってた人なんだから当然でしょう? しかも高校の時もお似合いって言われてたすっごく美人な人だしね。……つまり好きになっちゃったら不毛な恋が確定ってこと」
「ふぅん、なるほどねぇ……」
さすがにこの情報を聞いて、茉侑の言葉も尻すぼみになっていく。
忘れられない人がいる相手に片想いする徒労感や虚しさを想像して、私の気持ちに理解を示してくれたみたいだった。
「そんな感じだから再燃はないんだけど……でもね、今は仕事を通して広瀬先輩の役に立てるのが嬉しいなって思って。だって昔は見てるだけだったんだから。昔とは違うって、自分の成長も感じられるしね!」
「そっか。まぁ先輩の存在が刺激になって、遥香が仕事頑張ろうってやる気が出るならいいことだよね! ますます忙しくなりそうな感じだけど、時々は私にも構ってよ?」
「もちろんだよ! いつも話聞いてくれてありがとう!」
答えは決まりきっているのに、なぜか口からすっと出てこなかった。
「……再燃なんて、してないよ。言ったでしょう? 今も昔も変わってないって」
「そう? 昔と今は違うと思うけど?」
「ううん、一緒に仕事をするようになったところで、今も広瀬先輩は雲の上の人なの。そんな人に恋心を抱いても不毛なだけだもの。私は誰よりもそれを知ってるしね……!」
「でも見ているだけじゃなく、今は日常的に接する機会もあるわけでしょ? それに遥香は見た目を整えることを覚えて、昔より数百倍可愛くなったじゃん! もちろん性格も最高だし!」
行動派の茉侑は背中を押すように明るく励ましてくれるけど、この件に関しては、異動が決まった時のように前向きにはなれない。なるつもりもない。
……茉侑が応援してくれるのは嬉しいんだけど……ごめんね。ちゃんと理由もあるの。
「……実はね、広瀬先輩には高校の時から付き合ってる彼女がいたんだけど、どうも社会人になってから別れたみたいなの。それで今は彼女はいないみたいで……」
「えっ、フリーなんだったら尚更チャンスじゃん!」
「違うの。元カノさんを引きずってて、恋愛から一線引いてるんだって。6年近くも付き合ってた人なんだから当然でしょう? しかも高校の時もお似合いって言われてたすっごく美人な人だしね。……つまり好きになっちゃったら不毛な恋が確定ってこと」
「ふぅん、なるほどねぇ……」
さすがにこの情報を聞いて、茉侑の言葉も尻すぼみになっていく。
忘れられない人がいる相手に片想いする徒労感や虚しさを想像して、私の気持ちに理解を示してくれたみたいだった。
「そんな感じだから再燃はないんだけど……でもね、今は仕事を通して広瀬先輩の役に立てるのが嬉しいなって思って。だって昔は見てるだけだったんだから。昔とは違うって、自分の成長も感じられるしね!」
「そっか。まぁ先輩の存在が刺激になって、遥香が仕事頑張ろうってやる気が出るならいいことだよね! ますます忙しくなりそうな感じだけど、時々は私にも構ってよ?」
「もちろんだよ! いつも話聞いてくれてありがとう!」