初恋の続きはトキメキとともに。
展示会のために借りているホテルの宴会場で、私は久我くんや高梨さんと話しながら着々と準備を進める。
今日はドラッグストア向けの当社主催の展示会で、年末商戦に向けた秋冬商材、そして新商品を紹介する場だ。
お招きした取引先バイヤーを相手に資料やサンプルを見せて説明し、営業担当が商談をする。
営業アシスタントの私は、そのサポートが仕事だ。
開始時間が迫る中、黙々と資料を準備したり、商品を陳列したりしていると、広瀬主任がやや慌てたような足取りでこちらへやって来た。
今日も今日とて、思わず見惚れてしまうほど素晴らしく華麗にスーツを着こなした広瀬主任。
でもその整った顔には、珍しく焦りが滲んでいる。
その様子に一抹の不安を覚えながら「どうしたんだろう?」と見上げると、広瀬主任は私達に向かって問いかけた。
「――今日お披露目する新商品サンプルだけど、控え室の他にどこに置いてある?」
「えっ、新商品サンプルの在庫はすべて控え室にあるはずですよ? こっちの会場には陳列用の本商品とサンプルの一部だけですけど?」
「やっぱり。……まずいな」
質問に対して不思議そうな表情をした高梨さんが率直に答えると、途端に広瀬主任は顔をこわばらせ、ポツリと小さくつぶやいた。
「なにかあったんですか……?」
尋常じゃない気配を感じ、私は恐る恐る疑問を口にする。
すると、広瀬主任は悩ましげに眉を寄せ、吐息交じりに言葉を繰り出した。
「……実は控え室にある新商品サンプルの数が明らかに少ないんだよ。あの数ではたぶん途中で足りなくなる」
「そんな、新商品は今回の目玉ですし、足りないとなると影響が大きいですよね……?」
「実物を試してもらう機会を失うわけだから……商談には確実に影響する」
各々が事態の深刻さに気づき、顔を青くする。
そんな中でも一際顔色を悪くしているのが高梨さんだ。
「あ、え、うそ……。商品部に新商品サンプルの発注手配したの、わたしです……。そんな、どうしよう……!?」
今にも泣き出しそうな顔をして、焦りと混乱からガタガタと震え始めた。
今日はドラッグストア向けの当社主催の展示会で、年末商戦に向けた秋冬商材、そして新商品を紹介する場だ。
お招きした取引先バイヤーを相手に資料やサンプルを見せて説明し、営業担当が商談をする。
営業アシスタントの私は、そのサポートが仕事だ。
開始時間が迫る中、黙々と資料を準備したり、商品を陳列したりしていると、広瀬主任がやや慌てたような足取りでこちらへやって来た。
今日も今日とて、思わず見惚れてしまうほど素晴らしく華麗にスーツを着こなした広瀬主任。
でもその整った顔には、珍しく焦りが滲んでいる。
その様子に一抹の不安を覚えながら「どうしたんだろう?」と見上げると、広瀬主任は私達に向かって問いかけた。
「――今日お披露目する新商品サンプルだけど、控え室の他にどこに置いてある?」
「えっ、新商品サンプルの在庫はすべて控え室にあるはずですよ? こっちの会場には陳列用の本商品とサンプルの一部だけですけど?」
「やっぱり。……まずいな」
質問に対して不思議そうな表情をした高梨さんが率直に答えると、途端に広瀬主任は顔をこわばらせ、ポツリと小さくつぶやいた。
「なにかあったんですか……?」
尋常じゃない気配を感じ、私は恐る恐る疑問を口にする。
すると、広瀬主任は悩ましげに眉を寄せ、吐息交じりに言葉を繰り出した。
「……実は控え室にある新商品サンプルの数が明らかに少ないんだよ。あの数ではたぶん途中で足りなくなる」
「そんな、新商品は今回の目玉ですし、足りないとなると影響が大きいですよね……?」
「実物を試してもらう機会を失うわけだから……商談には確実に影響する」
各々が事態の深刻さに気づき、顔を青くする。
そんな中でも一際顔色を悪くしているのが高梨さんだ。
「あ、え、うそ……。商品部に新商品サンプルの発注手配したの、わたしです……。そんな、どうしよう……!?」
今にも泣き出しそうな顔をして、焦りと混乱からガタガタと震え始めた。