初恋の続きはトキメキとともに。
#09. 週末ドライブデート①
「茉侑の予想通り、恋心が再燃しちゃった」
告白の後、広瀬主任と駅で別れた私は、ふわふわと熱に浮かされたような心地でなんとか家に辿り着いた。
正直なところ記憶はあやふや。
どうやって帰って来たのか自分でもよく思い出せない。
玄関で靴を脱ぎ捨てると、そのまま吸い込まれるようにベッドにダイブ。
しばし布団に包まりながら身悶え、ようやく正気を取り戻して茉侑へ電話をかけた。
そして開口一番に告げたのが冒頭の台詞である。
「あはは! まぁそうだろうね。遅かれ早かれ再燃するって思ってた」
なんの意外性もなかったのか、茉侑は明るく笑い飛ばし、「やっぱりね」とつぶやく。
そこに私はとっておきの爆弾を投下した。
「――告白されて、付き合うことになった」
「ふぅん、そうなんだ………って、えええっ!? なにそれ、どういうこと!?」
「私だって分かんないよ……! ただ、ついさっき唐突にそういう事態になっちゃって……!」
「遥香が大パニック中なのは分かった。まずはちょっと落ち着こうか? で、とにかく最初から順を追って説明してみて?」
茉侑は謎に「ひっひっふぅ」と口ずさみながら荒ぶる私の呼吸を整えさせる。
話していて徐々に冷静さが戻ってきた私は、茉侑に言われた通り、今日の出来事を順に語った。
「なるほど、なるほど。じゃあ仕事を通して距離が縮まり、気づけば好きになってたっていう王道展開かぁ。しかもあのイケメン先輩の方から遥香に告ってきたって……遥香、すごいじゃん!」
「今でもなにがなんだか。全部が夢みたいだよ……!」
「てか、イケメン先輩が告ってきたってことは……この前遥香が言ってた、元カノを引きずってる説は勘違いだったってこと?」
「うん。たぶん、そうなんだと思う。遠回りに聞いた限りだけど」
「そうなんだ。まぁいずれにしても初恋が叶ったんだね! 遥香、おめでとう! なんかすっごいロマンティックだわぁ。このままドラマにできそう」
広瀬主任が私の初恋だと唯一知る茉侑からの素直なお祝いの言葉に、私は胸が熱くなった。
ここまで混乱の方が勝っていたけど、ようやくじわじわと喜びが込み上げてくる。
告白の後、広瀬主任と駅で別れた私は、ふわふわと熱に浮かされたような心地でなんとか家に辿り着いた。
正直なところ記憶はあやふや。
どうやって帰って来たのか自分でもよく思い出せない。
玄関で靴を脱ぎ捨てると、そのまま吸い込まれるようにベッドにダイブ。
しばし布団に包まりながら身悶え、ようやく正気を取り戻して茉侑へ電話をかけた。
そして開口一番に告げたのが冒頭の台詞である。
「あはは! まぁそうだろうね。遅かれ早かれ再燃するって思ってた」
なんの意外性もなかったのか、茉侑は明るく笑い飛ばし、「やっぱりね」とつぶやく。
そこに私はとっておきの爆弾を投下した。
「――告白されて、付き合うことになった」
「ふぅん、そうなんだ………って、えええっ!? なにそれ、どういうこと!?」
「私だって分かんないよ……! ただ、ついさっき唐突にそういう事態になっちゃって……!」
「遥香が大パニック中なのは分かった。まずはちょっと落ち着こうか? で、とにかく最初から順を追って説明してみて?」
茉侑は謎に「ひっひっふぅ」と口ずさみながら荒ぶる私の呼吸を整えさせる。
話していて徐々に冷静さが戻ってきた私は、茉侑に言われた通り、今日の出来事を順に語った。
「なるほど、なるほど。じゃあ仕事を通して距離が縮まり、気づけば好きになってたっていう王道展開かぁ。しかもあのイケメン先輩の方から遥香に告ってきたって……遥香、すごいじゃん!」
「今でもなにがなんだか。全部が夢みたいだよ……!」
「てか、イケメン先輩が告ってきたってことは……この前遥香が言ってた、元カノを引きずってる説は勘違いだったってこと?」
「うん。たぶん、そうなんだと思う。遠回りに聞いた限りだけど」
「そうなんだ。まぁいずれにしても初恋が叶ったんだね! 遥香、おめでとう! なんかすっごいロマンティックだわぁ。このままドラマにできそう」
広瀬主任が私の初恋だと唯一知る茉侑からの素直なお祝いの言葉に、私は胸が熱くなった。
ここまで混乱の方が勝っていたけど、ようやくじわじわと喜びが込み上げてくる。