初恋の続きはトキメキとともに。
そんなことを考えていたら、早いものでいつの間にか同期会のお開きの時間になっていた。

結構な時間を結城くんと話し込んでいたみたいだ。

久我くんの声掛けのもと、残ったメンバーで談話室の後片付けをして、私達は翌日の研修2日目に備えて各々部屋に戻った。


そして2日目も、前日同様、いやそれ以上に濃密な学びの時間だった。

さらに実践的な内容になり、実際に起こりうるリアルなケーススタディでロールプレイをしたり、プレゼンがあったり……と実にハードだった。

前日の疲れも重なり、最後の方はへろへろだったけど、なんとか最後まで喰らいついた。

それは私だけでなく他の参加者も同じだったようで、2日間の研修がすべて終わった時には全員の顔に「やり切った!」という充実感が浮かんでおり、自然と拍手がその場に鳴り響いていたくらいだ。

こうして、久しぶりに同期との交流も生まれた中堅社員研修は無事に幕を閉じ、私は解放感に包まれながら研修施設を後にした。


そんなわけで、研修を終えて迎えた週末。

精魂尽き果てていた私は、到底外出する気になれず、部屋でゴロゴロして過ごしていた。

スッピン&部屋着のまま、ソファーの上で撮り溜めたテレビの録画を見たり、サブスクで映画を観たりとのんびりしている。

完全になるオフモードだ。

こんな姿、絶対に洸くんには見せられない。

いや、見せたくない。

高校の頃の私のこともこのまま思い出さないでいてくれればと心底願っている。

彼女になったからこそ、あんな地味で冴えなかった自分のことを知られたくない。

幸いにも、洸くんが私を認識していたはずがないから、思い出す可能性なんて皆無だ。

その点だけは安心である。

 ……洸くんは今頃何してるのかな? 出張中だから宿泊先のホテル? それとも現地にいる知り合いと出掛けてたりするのかな?
< 80 / 119 >

この作品をシェア

pagetop