幼なじみドクターはクールなふりして愛妻家
「美葉」
「は、はいっ」
上擦った声で返事をすると、。洸は緊張の面持ちですう、と息を吸った。
「友情結婚は終わりにしたい。美葉のことが好きだから、本物の夫婦になりたいんだ」
きちんと言葉にしてもらう前から、彼の気持ちは十二分に伝わっていた。
それでもはち切れんばかりの喜びが胸にあふれて、自然と瞳が潤む。
「……友情結婚をやめるの、私も賛成」
彼は試練をやり遂げた。今度は私が素直になる番だ。
「子どもの頃からずっと洸を見て来たけど、今の洸が一番カッコいい。これからちゃんとした夫婦になって、洸とたくさん恋愛がしたい」
「美葉……」
「だからもう無理はしないで、ありのままの洸でそばにいて。洸に守ってもらうこともあるだろうし、蜘蛛が出た時は私が撃退してあげる」
そう言って微笑みかけると、洸もこくんと頷く。その後顔を上げた彼の目には少しだけ涙が浮かんでいて、ギュッと胸が締め付けられる。
そんなにも一途に、私を好きでいてくれてありがとう。心の中でそう呟いた。