幼なじみドクターはクールなふりして愛妻家

「そうだな、現実的に考えるなら……病院からはそれほど離れない場所がいいんじゃないか? 高比良総合病院の先生がいっぱい来るだろうから、なにかあったら駆けつけられるように」
「だよね。じゃあ、式ができそうな場所色々調べて、良さそうなところあったら休みの日に見学する?」
「ああ。それにしてもずいぶん積極的だな、美葉」
「だって、やっぱり憧れだったんだもん。好きな人の隣でウエディングドレスを着て、チャペルで愛を誓い合ったりするの」

 一見そういうタイプには見えない美葉が意外と乙女な発言をする時、俺はいつも(かわいい……)と内心悶えている。

 幼い頃は頼りなかっただけの俺が色々な顔を持つようになったのと同じように、大人になった美葉には様々な魅力であふれている。

 元からとてつもない愛情を抱いていた俺でさえ、毎日のように惚れ直すくらいだ。

「俺も同じ。まぁ俺の場合、隣にいてほしいのは好きな人っていうより、ハッキリ美葉の姿でイメージしてたけど」
「洸……」

 花嫁姿の美葉はどんなに綺麗だろうとか、指輪はどんなものにしようかとか。もし彼女と結婚する夢がかなったら俺はきっと泣いてしまうなとか、飽きもせずに何度も空想した。

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