幼なじみドクターはクールなふりして愛妻家
汗ばんでしまった体をもう一度綺麗にしてから着替えて下に降りた私たちは、洸の部屋で一緒にベッドに横たわった。
「そういえば、美葉……ドレスの話だけど」
「……結婚式の?」
行為の余韻で頭の中がまだふわふわしていたので、返事が少し遅れた。洸は私の前髪を指先で避けて頷く。
「そう。俺としては、美葉が気に入ったのを着せてあげたいのはもちろんなんだけど、ひとつだけ俺の要望も伝えていい?」
「もちろん。ふたりの結婚式なんだから、遠慮しないで言って」
私だって、どうせなら洸が喜んでくれる花嫁姿になりたい。そう思いながら彼を見つめると、洸は小さく咳払いをして言った。
「露出は最小限でお願いします」
「えっ……?」
ろ、露出……?
その意味を考え、軽くショックを受ける。きっと、見苦しいって意味だよね……。
「そっか。洸がそう言うならできるだけ肌を出さないようにしようかな……。式までには痩せようと思ってるけど、三十過ぎてるのはどうにもならないもんね」
「違うって。美葉の体形どうこうじゃない」
「えっ?」
「……俺が、他の男に美葉の肌を見せたくないだけ」
少しバツが悪そうに、洸が呟く。私はきょとんとして目を瞬かせた。
水着ならわかるけれど、ドレスでそういう心配をされるとは思わなかった。