幼なじみドクターはクールなふりして愛妻家
「いやはや、洸くんも頼もしくなったもんだ。美葉をよろしく頼むよ」
「こんなにイケメンになっちゃって、見違えたわよ。それに昔からずっと仲良しの洸くんが旦那様になってくれるなら、私たちも安心だわ」
予想通り、好意的な反応だった。
固くなっていた洸の表情が緩み、彼は深々と両親に頭を下げる。
「ありがとうございます……!」
「帝応大での活躍も聞いていたよ。留学中の章くんといい、こんなに立派な外科医の息子をふたりも育て上げるとは、さすが高比良先生だ」
「いやいや、私はなにも。子どもたち同士が昔から医者になるために切磋琢磨してきたからでしょう。美葉さんがいてくれたからこそです」
「お互い、いいご近所さんを持ちました」
父親たちの上機嫌なやり取りの後、それぞれのコップにビールを注いで乾杯する。
先付けだけが並んでいたテーブルにはお祝いにぴったりの会席料理が順に運ばれてきて、食事会は和やかに進んでいった。