私の理想の王子様
満たされる心
「ミチルちゃんがさ、タウン誌を送ってくれたんだ」
バスローブ姿の須藤が、ベッドの上で優しく朝子を抱き寄せながら声を出す。
「タウン誌を?」
朝子は須藤の胸元から顔を上げると、驚いたように目を丸くした。
あれから二人は須藤が宿泊の予約をしていたホテルに入り、会えなかった時間を埋めるかのように、何度も何度も抱き合った。
朝子はまだじんじんと疼く自分の身体を感じながら、小さく首を傾げる。
タウン誌を須藤に送るなど、ミチルはそんな事、一言も言っていなかったはずだ。
でも須藤の話によれば、アメリカの事務所にミチルから突然封書が届き、中に完成したタウン誌が入っていたというのだ。
「その中に、手紙があったんだけどね」
須藤はそう言うと、一筆箋に書かれた手紙を差し出す。
そこには可愛らしいまる文字でメッセージが書かれていた。
『こんな素敵な人を放っておいて、誰かに取られても知りませんよ』
それを見た途端、朝子は目を丸くする。
「これを、ミチルさんが?」
すると須藤はくすくすと笑いながら大きくうなずいた。
「ね? 俺が焦って戻って来たくなる気持ちもわかるでしょ?」
須藤はそう言うと、あははと声を上げて笑う。
バスローブ姿の須藤が、ベッドの上で優しく朝子を抱き寄せながら声を出す。
「タウン誌を?」
朝子は須藤の胸元から顔を上げると、驚いたように目を丸くした。
あれから二人は須藤が宿泊の予約をしていたホテルに入り、会えなかった時間を埋めるかのように、何度も何度も抱き合った。
朝子はまだじんじんと疼く自分の身体を感じながら、小さく首を傾げる。
タウン誌を須藤に送るなど、ミチルはそんな事、一言も言っていなかったはずだ。
でも須藤の話によれば、アメリカの事務所にミチルから突然封書が届き、中に完成したタウン誌が入っていたというのだ。
「その中に、手紙があったんだけどね」
須藤はそう言うと、一筆箋に書かれた手紙を差し出す。
そこには可愛らしいまる文字でメッセージが書かれていた。
『こんな素敵な人を放っておいて、誰かに取られても知りませんよ』
それを見た途端、朝子は目を丸くする。
「これを、ミチルさんが?」
すると須藤はくすくすと笑いながら大きくうなずいた。
「ね? 俺が焦って戻って来たくなる気持ちもわかるでしょ?」
須藤はそう言うと、あははと声を上げて笑う。