私の理想の王子様
大通りでタクシーを拾った二人は、そのまますぐに車に乗り込む。
須藤が目的地を告げ、やっと二人は一息つくことができた。
これから向かうのは、初めて異業種交流会に参加した時に行った三ツ星シェフのレストランだ。
今日はそこで、朝子と須藤の結婚式が行われる。
人気店のためだいぶ早くに予約を入れたのだが、それが百貨店イベントと被ってしまったのだ。
慌ただしく移動する羽目になってしまったが、それもいい思い出になりそうだ。
しばらくするとタクシーはスピードを緩め、目的のレストランの前に到着する。
朝子は須藤ともに会場の中へと入った。
「それでは控室にご案内します」
会場のスタッフに声をかけられて、朝子と須藤は控室へ移動しようとする。
すると急に数名のスタッフたちが、ざわざわと戸惑い出したのだ。
「あ、あの……大変失礼なのですが……新郎様はどちら様で」
申し訳なさそうに声を出すスタッフに、朝子は須藤とともにしばらくキョトンとしていたが、顔を見合わせるとぷっと吹き出した。
あははという声がレストランのエントランスに響き渡る。
「朝哉クンには新郎の座は譲れないな」
須藤は悪戯っぽくウインクすると「私が新郎で、彼女が新婦です」とにこやかに答える。
「た、た、大変失礼いたしました」
平謝りするスタッフを見ながら、朝子は再びあははと楽しそうに笑ったのだ。
須藤が目的地を告げ、やっと二人は一息つくことができた。
これから向かうのは、初めて異業種交流会に参加した時に行った三ツ星シェフのレストランだ。
今日はそこで、朝子と須藤の結婚式が行われる。
人気店のためだいぶ早くに予約を入れたのだが、それが百貨店イベントと被ってしまったのだ。
慌ただしく移動する羽目になってしまったが、それもいい思い出になりそうだ。
しばらくするとタクシーはスピードを緩め、目的のレストランの前に到着する。
朝子は須藤ともに会場の中へと入った。
「それでは控室にご案内します」
会場のスタッフに声をかけられて、朝子と須藤は控室へ移動しようとする。
すると急に数名のスタッフたちが、ざわざわと戸惑い出したのだ。
「あ、あの……大変失礼なのですが……新郎様はどちら様で」
申し訳なさそうに声を出すスタッフに、朝子は須藤とともにしばらくキョトンとしていたが、顔を見合わせるとぷっと吹き出した。
あははという声がレストランのエントランスに響き渡る。
「朝哉クンには新郎の座は譲れないな」
須藤は悪戯っぽくウインクすると「私が新郎で、彼女が新婦です」とにこやかに答える。
「た、た、大変失礼いたしました」
平謝りするスタッフを見ながら、朝子は再びあははと楽しそうに笑ったのだ。