私の理想の王子様
(それはないはず……だって須藤さんは、朝哉クンって呼んでいたじゃない)
そう自分に言い聞かせながらも、須藤の言葉が朝哉ではなく、朝子に向けられていたのではないかと心のどこかで思ってしまう。
(須藤さんは、何か勘づいているの?)
考えれば考えるほど、訳がわからなくなってくる。
朝子ははぁと再び息をつくと、星が瞬き出した空を仰ぐように顔を上に向けた。
朝子は男装メイクをして、理想の王子様になりきることに満足していた。
そして朝子の王子様に、みんなが喜んでくれたらそれで満足だった。
でも、人と関りを持てば持つほど、関係は複雑になっていくのだろうか。
朝子はさっきまで目の前にあった、須藤の整った顔を思い浮かべる。
すると静まっていたはずの鼓動の音が、再び大きく叩き出した。
「私、須藤さんに、心が乱されてる……」
これでは皆の王子様にはなれない。
朝子は気持ちを切り替えるように大きく首を横に振ると、キャップを深くかぶり直して皆の待つ芝生へと戻った。
そう自分に言い聞かせながらも、須藤の言葉が朝哉ではなく、朝子に向けられていたのではないかと心のどこかで思ってしまう。
(須藤さんは、何か勘づいているの?)
考えれば考えるほど、訳がわからなくなってくる。
朝子ははぁと再び息をつくと、星が瞬き出した空を仰ぐように顔を上に向けた。
朝子は男装メイクをして、理想の王子様になりきることに満足していた。
そして朝子の王子様に、みんなが喜んでくれたらそれで満足だった。
でも、人と関りを持てば持つほど、関係は複雑になっていくのだろうか。
朝子はさっきまで目の前にあった、須藤の整った顔を思い浮かべる。
すると静まっていたはずの鼓動の音が、再び大きく叩き出した。
「私、須藤さんに、心が乱されてる……」
これでは皆の王子様にはなれない。
朝子は気持ちを切り替えるように大きく首を横に振ると、キャップを深くかぶり直して皆の待つ芝生へと戻った。