私の理想の王子様
 久しぶりに見たミチルは、忘年会で会った時のキラキラとした姿と比べると、驚くほど憔悴している。

(やっぱり、朝哉と連絡が取れなくなったことが原因なんじゃ……)

 朝子はジクジクと心が痛み、思わずミチルから目線を逸らした。


「あの、私に会わせたい人って……そのお綺麗な方ですか?」

 するとミチルが小さく口を開く。

 須藤はにっこりとほほ笑むと「誰だかわかる?」と優しく声を出した。

「え? 誰って……てっきり須藤さんのいい女性なのかと……」

 ミチルは戸惑ったように首を傾げると、朝子の顔をじっと見つめた。

 するとしばらくして、ミチルがはっと目を見開く。


「え……」

 恐る恐る立ち上がったミチルは、身を乗り出すと、もう一度朝子の顔をじっと見つめる。

「え……もしかして……朝哉さん……!?」

 目を見開いたままのミチルに、朝子は小さくうなずいた。

「……ミチルさん」

 耐え切れずに朝子が小さく口を開くと、ミチルはしばらく呆然とした後、へなへなとソファに座り込んだ。

「嘘……」

 ミチルは何も言えないまま固まっている。

 朝子は須藤と顔を見合わせると、勇気を出して口を開いた。
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