私の理想の王子様
由美の後ろからは、数名の百貨店のスタッフの顔も見える。
「お疲れさまです。あれ? 今日って百貨店の研修でしたっけ?」
朝子は不思議そうな顔をしながら、今月のスケジュールを思い出す。
百貨店に勤務するスタッフは、月に一度本社に集まってミーティングと研修を行なっているが、いつも月末に行っていたはずだ。
「研修っていうか、ちょっと打ち合わせかな」
含みを持たせたようにほほ笑む由美の隣を見た朝子は、小さく「あっ」と声を上げる。
由美の隣からひょっこりと顔を覗かせたのは間宮だ。
「間宮さんも来られてたんですね!」
間宮に会うのは、あの男装メイクをしてもらった日以来だ。
間宮は「お久しぶり!」と言うと、人懐っこい笑顔を見せながら朝子に駆け寄った。
「ねぇ田野倉さん、もう男装メイクはしてないって本当?」
眉を下げながら顔を覗き込ませる間宮に、朝子は小さく肩をすくめると、こくんとうなずいた。
「いろいろと思う所があって、もうやめようと思ったんです」
「それって、もしかして私のせい? 私がSNSの投稿を見て、田野倉さんだって言っちゃったから……。社内でもすごい噂になったって聞いたし……」
泣きそうな顔になる間宮に、朝子は大きく両手を振る。
「お疲れさまです。あれ? 今日って百貨店の研修でしたっけ?」
朝子は不思議そうな顔をしながら、今月のスケジュールを思い出す。
百貨店に勤務するスタッフは、月に一度本社に集まってミーティングと研修を行なっているが、いつも月末に行っていたはずだ。
「研修っていうか、ちょっと打ち合わせかな」
含みを持たせたようにほほ笑む由美の隣を見た朝子は、小さく「あっ」と声を上げる。
由美の隣からひょっこりと顔を覗かせたのは間宮だ。
「間宮さんも来られてたんですね!」
間宮に会うのは、あの男装メイクをしてもらった日以来だ。
間宮は「お久しぶり!」と言うと、人懐っこい笑顔を見せながら朝子に駆け寄った。
「ねぇ田野倉さん、もう男装メイクはしてないって本当?」
眉を下げながら顔を覗き込ませる間宮に、朝子は小さく肩をすくめると、こくんとうなずいた。
「いろいろと思う所があって、もうやめようと思ったんです」
「それって、もしかして私のせい? 私がSNSの投稿を見て、田野倉さんだって言っちゃったから……。社内でもすごい噂になったって聞いたし……」
泣きそうな顔になる間宮に、朝子は大きく両手を振る。