御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 現在の時刻は午後五時。

 有紗はいつも充輝と晴輝を午後四時半に保育園へ迎えに行くと言っていたので、そろそろ自宅に着いている頃だろうか。

 アパートに車を停める場所がないので近くのコインパーキングに車を停める。

 そこから歩いて向かおうとしたところで、遠くから二人乗りのベビーカーを押す男性とその隣を歩く女性がこちらに向かってくるのが見えた。

 女性の方は有紗で間違いない。

 けれど、ベビーカーを押す男には見覚えがなかった。

 ふたりで談笑する姿は傍から見れば子供連れの夫婦にしか見えない。それくらい有紗と男は距離感が近い。 

 あの男は誰だ?

 自然と視線が鋭くなる。けれど、有紗たちは話に夢中で俺には気付いていないようだ。

 有紗は再婚はしていない。それじゃあ恋人か? いや、それなら俺が復縁を申し込んだときすぐに断るはずだ。

 有紗と親しげに話す男の正体が気になる。充輝と晴輝が乗るベビーカーを押すほど親しい関係なのは間違いないだろう。


< 100 / 162 >

この作品をシェア

pagetop