御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 *
  

『さ……ありさ……』


 誰かに名前を呼ばれた気がしてゆっくりと目を開ける。ぼんやりと見えた顔が別れた恋人に見えた気がして私はガバっと起き上がった。


「どうしてここにいるの!?」


 目の前にいる元彼の腕をぎゅっと掴む。けれど、よく見るとそこにいるのは元彼ではなかった。


「大丈夫か?」


 怪訝な表情を浮かべる三澄社長と目が合う。

 どうやら元彼と間違えてしまったらしい。

 三澄社長の腕をぎゅっと掴んでいることに気づいて私は慌てて手を離した。


「す、すみません。間違えてしまって」


 とっさに三澄社長から距離を取ろうとして体がぐらっと揺れた。どうやらソファに寝ていたようで、動いた拍子に落ちてしまったらしい。


「危なっ」


 けれど、床に落ちる衝撃はない。三澄社長が私のことを受け止めてくれたみたいだ。


「重ね重ねすみません」


 とっさのこととはいえ三澄社長に抱きとめられるかたちになり、申し訳なさと恥ずかしさで私は慌てて彼から離れた。

 そしてふと冷静になる。

 ……ここはどこだろう?


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