御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
だって普通に考えておかしい。
大企業の御曹司である彼が、平凡な私を好きになるなんてあり得ない。
もしかして騙されているのでは?
私がそんな不安を抱えているのを洸星さんは気付いていたのだろう。
自分の気持ちは本物だと伝えるためにも私と会う時間を多く作ってくれたり、こまめに連絡をくれたりしたのだと思う。
そのうち私も洸星さんの気持ちを信じるようになり、彼との交際をしっかりと受け止められた。
そしてその頃には私もすっかり洸星さんに惹かれていた。
けれど、交際を始めてから三カ月が過ぎようとしていた頃、洸星さんの婚約者だと名乗る女性が私の前に現れた。
大企業の令嬢である彼女と洸星さんの結婚がMISUMIホールディングスにとって戦略上どうしても必要で、両家の資本提携がかかっているらしい。
もしも結婚が破談になれば資本提携の話も白紙に戻り、そうなればMISUMIホールディングスにとっては痛手になる。
それなのに洸星さんは婚約者の女性ではなく、私との交際を選んだ。それは彼にとってデメリットでしかない。
『洸星さんの未来を潰すわよ』
婚約者の女性にそう言われたときのことを今でもはっきりと覚えている。