御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 やはり住む世界が違う人だったのだ。

 けれど、私にとって洸星さんはとても大切な人。

 彼氏に裏切られた傷を彼の深い愛が癒してくれた。職場での私のこともよく見てくれていて、私を必要な人だと言ってくれた。

 このままずっと洸星さんと一緒にいられると思っていた。それなのに、私と彼の交際は順調にはいかなかった。

 洸星さんが好きで大切だから、私は彼のために身を引かなければならない。

 自分にそう言い聞かせ、私は洸星さんとの別れを選んだ。

 妊娠がわかったのはその頃だ。

 生理がニ週間以上遅れていることに気付き検査薬を使ったところはっきりと陽性が出た。産婦人科でも胎嚢が確認でき、私のお腹には赤ちゃんがいることがわかった。

 父親はもちろん洸星さんだ。でも、すでに別れる決意を固めていたので妊娠したことは話さなかった。

 その後、洸星さんの長期出張中に私は仕事を辞め、東京のアパートを引き払うと地元に戻った。

 家族には妊娠を打ち明けた。両親はとても驚いていたし、未婚のまま産むことにもとても心配していたけれど、私が決めたことならばと理解をしてくれた。

 それから地元の産婦人科を受診。そのときに同じ胎嚢にふたりの赤ちゃんが育っていることがわかり、双子だとわかった。

 実家で暮らしながら家族のサポートを受けて出産。
 
 その後も家族に支えられながら産後半年で再就職先を見つけ、双子が三歳を迎える今年から実家を出てアパートを借り、家族三人で暮らし始めた。

 充輝と晴輝は私が立派に育ててみせる。だって洸星さんとの間に生まれた大切な子供たちだから……。


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