御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 まずは玉ねぎを薄切りにし、そのあとで鶏肉を食べやすいよう小さく切る。フライパンに水と調味料を入れて煮立て、玉ねぎと鶏肉を加える。少し煮て、溶き卵を回し入れたら完成だ。

 炊飯器で炊いたお米を器に盛り、その上に親子丼の具を乗せる。

 子供用のレトルトカレーを温め、お皿に盛ったお米の上にかければ晴輝のカレーも完成だ。


「ご飯できたよ。お片付けしてね」


 声を掛けると、ふたりはおもちゃを箱に戻す。きれいに片付いたリビングのテーブルに親子丼とカレーのお皿を置いた。

 充輝と晴輝が豆イスに座り、「いただきます」と手を合わせて三人で食事を始める。


「ママ。おやこどんおいしいね」


 親子丼を美味しそうに食べる充輝の口のまわりに二粒ほどお米がついている。


「おいしいね」


 充輝の頬に付いているお米を手で取ると、私も親子丼を口に運んだ。

 晴輝に視線を移せば、スプーンでカレーを口に運んでいた手がふと止まる。


「ママ。はるくんもおやこどんたべたい」


 小さな声でぽつりと言う晴輝に私は声をかける。


「でもはるくんはカレー食べたいって言ったよ」

「でもおやこどんがいい」

「じゃあはるくんのカレーどうするの? 残ってるよ」

「ママがたべる」

「ママは親子丼食べてるよ」


 そう答えると、晴輝が唇を尖らせる。


「じゃあみっくんがたべる」

「みっくんも親子丼を食べてる。カレーはいらないよ」

「はるくんもおやこどんたべる」


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