二次元彼氏がいるのでリアルな恋は遠慮します
「あ、ついでに俺のコーヒーも淹れて〜」
「嫌です。自分で淹れてください」
「ケチ。芳野ちゃんの分なら?」
「もう彼女は自分で淹れているようなので」
「ふーん」
ちらりの依田先輩に視線を向けられる。
そろそろ給湯室で油を売り続けるのもどうかと思った私は、ぺこりと頭を下げた。
「私、そろそろ行きますね」
「うん。まったね〜」
「お先に失礼します」
二人に挨拶をして、随分と冷めてしまったコーヒーカップを手に給湯室を出る。
給湯室から二人の話し声がまだ聞こえていて、依田先輩の声が大きいのもあり、廊下にいる私の耳にも会話の内容が届いた。
『で、桐島くんは芳野ちゃんのこと狙ってんの〜?』
!?!?
剛速球すぎる質問を投げ込まれて、私が尋ねられたわけでもないのにびくりと肩を揺らす。
彼がなんて答えるのか気になったけれど、ここからでは桐島くんの声は聞こえなかった。
「……ていうか、桐島くんと約束しちゃった……」
どうしよう、と内心で焦る気持ちを押さえ、何食わぬ顔で自分の席へ戻っていく。
定時まであと二時間。一体、どんな気持ちで仕事をすればいいのか。
それからの私はほとんど仕事に集中できないまま、気もそぞろに残りの時間を過ごした。
「嫌です。自分で淹れてください」
「ケチ。芳野ちゃんの分なら?」
「もう彼女は自分で淹れているようなので」
「ふーん」
ちらりの依田先輩に視線を向けられる。
そろそろ給湯室で油を売り続けるのもどうかと思った私は、ぺこりと頭を下げた。
「私、そろそろ行きますね」
「うん。まったね〜」
「お先に失礼します」
二人に挨拶をして、随分と冷めてしまったコーヒーカップを手に給湯室を出る。
給湯室から二人の話し声がまだ聞こえていて、依田先輩の声が大きいのもあり、廊下にいる私の耳にも会話の内容が届いた。
『で、桐島くんは芳野ちゃんのこと狙ってんの〜?』
!?!?
剛速球すぎる質問を投げ込まれて、私が尋ねられたわけでもないのにびくりと肩を揺らす。
彼がなんて答えるのか気になったけれど、ここからでは桐島くんの声は聞こえなかった。
「……ていうか、桐島くんと約束しちゃった……」
どうしよう、と内心で焦る気持ちを押さえ、何食わぬ顔で自分の席へ戻っていく。
定時まであと二時間。一体、どんな気持ちで仕事をすればいいのか。
それからの私はほとんど仕事に集中できないまま、気もそぞろに残りの時間を過ごした。