二次元彼氏がいるのでリアルな恋は遠慮します
「さ、飲んで飲んで〜。あっ、桐島も」
「俺は自分でやりますので。あと、芳野さんにあまり飲ませないでください」
「なんで? 芳野ちゃん、お酒好きじゃんね?」
「は、はい! 好きですよ!」
「ダメですよ。この前のこと、忘れたんですか?」
物言いたげな目でこちらを見つめる桐島くんに、私は嫌でもあの日のことを思い出す。
桐島くんの肩を借りて眠ってしまったこと、そのあと一緒にタクシーを待ったこと、それから――……と順番に思い出して、きゅっと口を閉じた。
「思い出したのならいいです」
「ちょっとちょっと! 桐島、芳野ちゃんに対して過保護すぎない?」
「そうですか?」
「そうでしょ。っていうか、二人って付き合ってんの?」
さらりと会話の最後にとんでもない質問を投げ込んできた依田さんに、私はひゅっと息を呑んだ。
「いやさ、最近仲良く話してること多いよね」
「あっ、それね。私たちも気になってた!」
話に混ぜて、と言わんばかりにいつもオタク談義で盛り上がっている同期たちも入ってきて、全員の興味が私たちに向く。
一斉に視線を向けられて、まだアルコールが回ってもいないのにカァっと頬が熱くなった。
「ていうか、桐島があんなに話してるのはじめて見た〜。俺の話はよく無視するのにぃ」
「無視していませんよ。必要な会話はしているつもりです」
「ほら、必要最低限じゃーん。でも、芳野ちゃんとは楽しそうに話してるよね。この前の会議のときだって、率先して手伝いに行ったりなんかしちゃってー」
「……? 手伝うのは当たり前のことじゃないですか?」
「俺は自分でやりますので。あと、芳野さんにあまり飲ませないでください」
「なんで? 芳野ちゃん、お酒好きじゃんね?」
「は、はい! 好きですよ!」
「ダメですよ。この前のこと、忘れたんですか?」
物言いたげな目でこちらを見つめる桐島くんに、私は嫌でもあの日のことを思い出す。
桐島くんの肩を借りて眠ってしまったこと、そのあと一緒にタクシーを待ったこと、それから――……と順番に思い出して、きゅっと口を閉じた。
「思い出したのならいいです」
「ちょっとちょっと! 桐島、芳野ちゃんに対して過保護すぎない?」
「そうですか?」
「そうでしょ。っていうか、二人って付き合ってんの?」
さらりと会話の最後にとんでもない質問を投げ込んできた依田さんに、私はひゅっと息を呑んだ。
「いやさ、最近仲良く話してること多いよね」
「あっ、それね。私たちも気になってた!」
話に混ぜて、と言わんばかりにいつもオタク談義で盛り上がっている同期たちも入ってきて、全員の興味が私たちに向く。
一斉に視線を向けられて、まだアルコールが回ってもいないのにカァっと頬が熱くなった。
「ていうか、桐島があんなに話してるのはじめて見た〜。俺の話はよく無視するのにぃ」
「無視していませんよ。必要な会話はしているつもりです」
「ほら、必要最低限じゃーん。でも、芳野ちゃんとは楽しそうに話してるよね。この前の会議のときだって、率先して手伝いに行ったりなんかしちゃってー」
「……? 手伝うのは当たり前のことじゃないですか?」