二次元彼氏がいるのでリアルな恋は遠慮します
 私の一言で、解散と言わんばかりに人が散っていく。
 依田さんも気を遣ってなのか、桐島くんに無理やり食べ物を勧めていた。

「菖蒲、新しく出たゲームなんだけどさー……」
「あ……うん……」

 いつものメンバーたちも、自然な流れで私を輪の中に引き込んでくれる。

 それからの私は、彼への罪悪感でいつも以上にお酒を大量に飲むと、飲み会が終わる頃にはすっかり出来上がっていた。

「菖蒲、本当に一人で大丈夫?」
「だいじょーぶ! かれるよ! あるけますー!」
「そう? まぁ、あとは電車に乗るだけだし……」

 駅の改札に入り、使う路線に合わせてみんなが散っていく。

 私と同じ方向の電車に乗る人はおらず、私は同期たちと別れると、ふらふらとホームへ歩き出した。

 ――やっちゃった……。

 冷静になった頭が、急速に回転しだす。
 アルコールで身体は火照っているはずなのに、指先はどんどん冷たくなるばかりだ。

 ――なんで、あんなこと言っちゃったんだろう……。

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