恋するお弁当箱
謝られたら許さなくてはいけないだろうか。会社の備品だから損をしたのは自分ではないのだが、攻撃が自分に向けられたのだと思うと怖い。
とはいえ、もう席にいないのなら彼女は倉庫で待っているのだろう。このまま帰ってはずっと彼女が倉庫で待つことになるかもしれない。
狭い通路を通って狭い倉庫に行くのは、正直なところ、怖い。莉子がいれば一緒に来てもらうところだが、今日は用事があるからと定時でもう上がっている。
ぱっと周りを見るが、ほかに一緒に行ってくれと頼めそうな人はいない。課長に報告するようなことでもないだろうし、どうするべきか迷う。
行かない、と返信しても遅いだろう。もう彼女が指定した時間を過ぎているのだから、とっくに倉庫にいるはずだ。
正直なところ、行きたくない。
が、行かなければずっと樹絵里を待たせることになるし、エアコンもないあの部屋で待つのは苦痛だろう。トラウマのある自分が他人にトラウマを作ることになるのも嫌だ。
仕方ない、謝罪だけもらってさっさと終わらせよう。
咲穂はメールに返信せず画面を閉じ、スマホを手に席を立った。
フロアを出て通路を奥へと進み、つきあたりを曲がった細い通路の先に倉庫がある。
ロボット掃除機を追い越し、狭くて圧迫感のある通路に向かう。
両側から迫る壁が怖い。が、ここを通らないと倉庫には行けない。
咲穂は目を床に向け、両側の壁を見ないようにしてささっと歩いて倉庫に入った。
さほど広くはないそこに、樹絵里がいた。
「遅い!」
ふくれっつらはとうてい謝罪をする人の態度には見えない。
「ごめんなさい」
つい謝ってしまったが、なんだか逆な気がする。
とはいえ、もう席にいないのなら彼女は倉庫で待っているのだろう。このまま帰ってはずっと彼女が倉庫で待つことになるかもしれない。
狭い通路を通って狭い倉庫に行くのは、正直なところ、怖い。莉子がいれば一緒に来てもらうところだが、今日は用事があるからと定時でもう上がっている。
ぱっと周りを見るが、ほかに一緒に行ってくれと頼めそうな人はいない。課長に報告するようなことでもないだろうし、どうするべきか迷う。
行かない、と返信しても遅いだろう。もう彼女が指定した時間を過ぎているのだから、とっくに倉庫にいるはずだ。
正直なところ、行きたくない。
が、行かなければずっと樹絵里を待たせることになるし、エアコンもないあの部屋で待つのは苦痛だろう。トラウマのある自分が他人にトラウマを作ることになるのも嫌だ。
仕方ない、謝罪だけもらってさっさと終わらせよう。
咲穂はメールに返信せず画面を閉じ、スマホを手に席を立った。
フロアを出て通路を奥へと進み、つきあたりを曲がった細い通路の先に倉庫がある。
ロボット掃除機を追い越し、狭くて圧迫感のある通路に向かう。
両側から迫る壁が怖い。が、ここを通らないと倉庫には行けない。
咲穂は目を床に向け、両側の壁を見ないようにしてささっと歩いて倉庫に入った。
さほど広くはないそこに、樹絵里がいた。
「遅い!」
ふくれっつらはとうてい謝罪をする人の態度には見えない。
「ごめんなさい」
つい謝ってしまったが、なんだか逆な気がする。