スランプ作家と桜のアリス
later 11 month
11か月後、日本。
『柊 朔夜 新作!初の恋愛小説』
本屋の一番目立つところに柊さんの新作が山積みにされている。
パラパラとめくって中身をチラッと見る。
「……本当に主人公私にしてるじゃん」
私は恥ずかしさと嬉しさをかみしめながら、レジへと持って行き、外に出る。
「わぁ寒い……でも梅が咲いてる、もうすぐ桜の季節だね。……さて、帰って荷造り始めますか!」
