【完結】恋はあの人に、堕ちたのは君に。〜今日も意地悪な同期の腕の中で〜
誰もいない非常階段の踊り場。
鉄扉が閉まり、外の喧騒が一気に遠のく。
その瞬間、有紀の中で張り詰めていた何かが、ぷつりと切れた。
「……ごめ、なさいっ……やだ、こんな……っ……」
ポロポロとこぼれていく涙。
それを止めることもできずに、ただ肩が震え続けた。
「……泣いていいよ」
優しい声とともに、腕がそっとまわされた。
「誰にも見られてない。俺しかいないから、大丈夫」
その言葉に、また涙が溢れた。
わけもなく泣きたくなる日がある。
苦しくて、息が詰まるような日が。
それでも、誰にも頼れない時、こんなふうに誰かがそばにいてくれるだけで、心が救われる。
高峰の腕の中で、有紀はしばらくのあいだ、ただ静かに涙を流し続けた。
抱きしめる力は、どこまでもやさしかった。
何も聞かず、
何も求めず、
ただ寄り添うだけの温もりに、
有紀の心は少しずつほどけていく気がした。
鉄扉が閉まり、外の喧騒が一気に遠のく。
その瞬間、有紀の中で張り詰めていた何かが、ぷつりと切れた。
「……ごめ、なさいっ……やだ、こんな……っ……」
ポロポロとこぼれていく涙。
それを止めることもできずに、ただ肩が震え続けた。
「……泣いていいよ」
優しい声とともに、腕がそっとまわされた。
「誰にも見られてない。俺しかいないから、大丈夫」
その言葉に、また涙が溢れた。
わけもなく泣きたくなる日がある。
苦しくて、息が詰まるような日が。
それでも、誰にも頼れない時、こんなふうに誰かがそばにいてくれるだけで、心が救われる。
高峰の腕の中で、有紀はしばらくのあいだ、ただ静かに涙を流し続けた。
抱きしめる力は、どこまでもやさしかった。
何も聞かず、
何も求めず、
ただ寄り添うだけの温もりに、
有紀の心は少しずつほどけていく気がした。