【完結】恋はあの人に、堕ちたのは君に。〜今日も意地悪な同期の腕の中で〜

離れる勇気

黒瀬くんと一緒にいると、嬉しいのに、苦しくなる。




あの軽口も、今では心地よくて、


笑ってほしいって思うし、そばにいたいって思うけど、



誰かと話している声を聞くだけで、胸がギュッと締め付けられる。



こんな気持ち、知らなければよかったのかな。


好きになる前に、ちゃんと線を引いておけばよかった。
 


──でも、もう遅い。


黒瀬くんが優しくするたびに、


私に愛おしげに触れるたびに、


恋人じゃないのに、期待して、落ち込んで、


勝手に傷ついて、誰にもぶつけられなくて。
 


(私、なにやってるんだろう)


 
ちゃんと割り切るって決めたのに。



“好き”って言ってもらってないのに。



何も約束されてないのに。



私は……黒瀬くんのことで、毎日が揺れてる。



それが、苦しくて、情けなくて、もうやだ。
 
 
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