エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
「あら。随分と早いわね。このまま、泊まっていくとばかり……」
「無断でそういうわけには、いかないだろう」
「許可を取りに来たの?」
「ああ。生活に必要な金銭はいくらでも支払う。子ども達が僕に慣れるまで、しばらく一緒に暮らせないだろうか」

 店長さんは「てっきり朝まで部屋から出てこないと思った」と言わんばかりの反応を見せたが、親戚に子ども達を長時間預けて愛し合うなど親のすることではない。
 けじめをつけるのを最優先にした結果なのだが、中野家の2人はそれが不思議で仕方がないようだ。
 誠くんまで、こちらを気にする素振りを見せた。

「純司兄ちゃん、うちで寝泊まりすんの?」
「ああ」
「もう、空き部屋なんざねぇぞ?」
「寝袋さえあれば、どこでも寝れる」
「あら。澄花ちゃんと一緒のお部屋で寝ればいいじゃない」
「4人はさすがに、狭くねぇか?」

 店長さんの言葉を受け、誠くんは難色を示す。
 その会話を耳にした涼花は、小首を傾げながら話に参加する。
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