エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
あれから、4年の時が経つ。
僕は今も、忽然と姿を消した澄花のことを想い続けている。
『お父さんが、心配しているわよ。たまには親戚の集まりにでも出席したら?』
母親の勧めで実家に戻ったところ、父親から呼び出された。
親戚達へ挨拶をするのが先だろうと2人きりになるのを嫌がったが、今にもこちらを怒鳴りつけて来そうな表情をされては堪らない。
僕は渋々大広間から客間へ移動し、彼と面と向かって話し合う。
「私が死に物狂いで取りつけた約束を想い人がいるの一言で反故にしたくせに、貴様はいつまで独身でいるつもりだ」
まさか「結婚する予定だった相手に逃げられました」など、口が避けても言えるわけがない。
僕は硬い表情で、言葉を濁すしかなかった。
「こちらにも、事情がある」
「結婚したくないから、嘘をついただけなんだろう」
「違う。僕は彼女以外と、籍を入れるつもりはない」
「だったらなぜ、私に会わせない!?」
父親はこちらがどれほど言葉を尽くしても、まったく納得する様子がな
い。
――どうして僕が、怒鳴りつけられなければならないんだ?
このまま黙って引き下がる気にもなれず、思わず苦言を呈してしまう。
僕は今も、忽然と姿を消した澄花のことを想い続けている。
『お父さんが、心配しているわよ。たまには親戚の集まりにでも出席したら?』
母親の勧めで実家に戻ったところ、父親から呼び出された。
親戚達へ挨拶をするのが先だろうと2人きりになるのを嫌がったが、今にもこちらを怒鳴りつけて来そうな表情をされては堪らない。
僕は渋々大広間から客間へ移動し、彼と面と向かって話し合う。
「私が死に物狂いで取りつけた約束を想い人がいるの一言で反故にしたくせに、貴様はいつまで独身でいるつもりだ」
まさか「結婚する予定だった相手に逃げられました」など、口が避けても言えるわけがない。
僕は硬い表情で、言葉を濁すしかなかった。
「こちらにも、事情がある」
「結婚したくないから、嘘をついただけなんだろう」
「違う。僕は彼女以外と、籍を入れるつもりはない」
「だったらなぜ、私に会わせない!?」
父親はこちらがどれほど言葉を尽くしても、まったく納得する様子がな
い。
――どうして僕が、怒鳴りつけられなければならないんだ?
このまま黙って引き下がる気にもなれず、思わず苦言を呈してしまう。