エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
 ひとまず抱き上げて肩車をしてやれば、彼女は大喜びしてくれた。

「きゃー!」
「そんな目で見つめられたって、オレはできねぇかんな?」

 妹が騒ぐ姿を目にして、司が羨ましそうにこちらを見つめる。
 誠は「自分には無理だ」と早々に諦めると、彼をこちらに向かって押し出した。

「君も、来るか?」

 その場にしゃがんで両手を広げたが、やはり勇気が出ないようだ。
 司は何度も左右に首を振ると、従兄弟の背中に隠れてしまった。

「誠には、随分と懐いているようだな」
「当然だろ。生まれた時から、知ってるし」

 昔から交流があるのなら、叔母の知り合いに子どもが生まれたとか、仲のいい夫妻の子どもの面倒を見ていると世間話の際に話題が出てもおかしくないとは思うのだが……。
 そうした会話は、今まで一度も行われた覚えがなかった。
 僕はそれを不思議に思いながら、親戚の集まりが終わるまで涼花の面倒を見たのだった。
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