エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
 見かねたお人好しの叔母が軽い気持ちで自宅に招いたであろうことは容易に想像ができたが、人見知りで引っ込み思案な彼女にとっては相当なストレスがかかっているのだろう。

 だからこそ、弁護士に大金を支払ってでも僕から養育費を得ようと行動を開始したのだ。

 ――叔母の行動は、誰がどうみても褒められるべきことだ。

 だが、一番近くで子ども達と澄花を見てきたからこそ――誠はそう思えないようだ。

「オレが父親になれたら、一番よかったんだがな……。こいつらも、澄花さんからも、面倒見がよくて頼りになるお兄ちゃんとしか思われてねぇ」
「……君は、澄花が好きなのか」
「当たり前だろ? 2児の母になったとは思えぬほどに儚げな美女だぞ。6年もそばにいたら、自分の手で幸せにしてやりたいって思うのは当然だろうが」

 6年も一つ屋根の下で暮らせば、好意をいだいてしまうのは当たり前だった。
 彼女は僕が一目惚れしてしまうほどに、可憐な女性なのだから。
 僕は従兄弟に見る目があってよかったと感心しながら、小さく頷く。
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