涙を包むラベンダー(リメイク)
旅行の計画は去年と同じ。

旭川ラーメンと旭山(あさひやま)動物園に癒されてから、レンタカーで富良野(ふらの)方面へ。

去年、収穫されて見られなかったラベンダー畑にリベンジ!

逢月姫
「ラベンダー、去年より残ってるといいね。」


『そうだね、ごめんね…7月に行けなくて…むぐ!』

私は彼の唇を、指でそっとふさいだ。

逢月姫
「連休…無理して取ってくれてありがと///」


『逢月姫…ありがとう…。』

私は彼が来年、昇進して異動するかもしれないと聞いていた。

私は、忙しくなってもがんばる彼に「全然逢ってくれなくて寂しい!」なんて言う重い女になりたくなかった。

束縛や試し行為なんて、相手を信じられないからやってしまうこと。

逢月姫
「私は彼が大好きで、彼も私のことが好き。それは何があっても揺るがない。だから私はどーんと構えてるの!」

当時の私は、疑いもなくそう信じていた。
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