幼馴染のち恋模様
「いやーーーーっ!!無理無理怖いっ!!顔っ!!無理ぃぃぃ!!」
「あははは!」
葵の怖がりように梗介は大爆笑している。
最初は手で目元を隠してチラチラ見る手法でやり過ごしていたが、途中から梗介に妨害され恐怖の場面をばっちり見てしまった。
そこからは、音にも映像にもビビり散らかしこの有様である。
漸くエンディングまで辿り着き、げっそりして灰のようになっている葵の後ろで梗介は涙を流しながら未だに爆笑している。
腹が立って梗介の頬を抓る。
「ははっ、痛い、ごめんって・・・ふっ、はははっ!」
「いつまで笑ってんのよ。この人でなし!」
「はぁ〜・・・こんなに笑ったの久しぶりだわ」
楽しそうでなによりですねっ
心の中で悪態をつく。
「悪かったって。葵が可愛くてついな・・・だからそう睨むなよ。可愛いだけだぞ?」
葵を抱きしめおでこにキスをする。
「絆されないからね!絶対今日眠れないよぉ・・・」
「俺がぎゅってして寝るから問題ない」
「夢に出てきたら梗介のこと叩き起こすからねっ」
「お安い御用だよ。それより腹減ったからなんか頼もう」
確かにもう19時近い。自覚してからお腹がキュルルと鳴いた。
「ふっ、何食いたい?」
「ん〜っとぉ・・・お寿司とか?」
お腹が鳴ったことに赤面しながら何事もなかったように話す。
「いいな。帰ってきたら食いたかったんだよ」
お寿司を頼んで各々お風呂を済ませる。
一緒に入りたいとしつこく粘られたが断固拒否を貫き勝利を勝ち取った。
お風呂を済ませ、美味しいお寿司を堪能して時刻は21時。
ソファーでまったりしながらテレビを見ている。
今日は初めてカップルらしい日を過ごして満ち足りた気持ちだった葵は欠伸を一つ。
「葵眠い?」
梗介が自分にもたれかかってテレビを見ている葵を覗き込む。
「うん・・・ちょっと」
髪を優しく撫でられ梗介に擦り寄る。
梗介は今にも寝そうな葵の唇を優しく起こすように啄む。
「まだ寝るには早いだろ」
そう言って葵を抱き上げた。
「はぇっ?」
完全に意識が持っていかれそうになっていた葵の口から間抜けな声が漏れる。
何事だ?と戸惑っている間にベッドに腰掛けた梗介の膝の上に降ろされた。
「誕生日プレゼント。もう一つ欲しい」
「プレゼント?」
「うん・・・葵のこと貰っていい?」
意味を理解して一気に脳が覚醒する。
「あ、えと・・・」
あれこれ考えるが結局答えは一つだ。
「・・・・・・・はい」
「本当に?止めるなら今だぞ。これ以上は嫌って言っても止めてやれない」
「いいよ。私だってもっと梗介に触れたいし・・・触れてほしい」
恥ずかしくて目を逸らす葵の顎に手を添え、梗介の方へ向かされる。
「葵・・・好きだよ」
「私も好き、んっ」
葵が言い終わるのと同時に唇が塞がれた。
頬に添えられていた手は首元をなぞり、頸をグッと引き寄せる。
深まるキスに呼吸が乱れ、梗介の胸元の服をキュッと掴む。
服の裾から梗介の手が入り込み、背中や腰を撫でる。ゾクゾクする感覚に声が漏れ、無意識に梗介を煽っていた。
「葵・・・可愛い」
キスの合間に囁かれ、腰が砕けそうになる。
背中を撫でていた手が、上の服を裾から持ち上げ一気に脱がされた。
「下着エロ・・・いつもこんなん着てんの?」
実はこんな展開を期待して下着を新調していた。
「梗介に会うから、特別・・・」
「あ〜・・・理性吹き飛びそう」
ベッドに押し倒され、恥じらう間もなくキスが降り注ぐ。
気持ちよくて体の力が抜けていく。
その間も梗介の手は葵の身体の至る所を撫でていく。
指先でふわふわ優しく触れる感触にお腹の奥の方がキュウッと締め付けられる。
梗介の唇が耳や首、腕や胸に降りてきて上目遣いで葵を見る。その仕草がなんだか愛おしく思えて思わず声に出していた。
「きょ、すけ・・・すき」
一瞬梗介の動きが止まったかと思うと、葵の顎を掴む。
「煽ったのは葵だからな。容赦無く抱き潰す」
そう言って獰猛な目で艶やかに微笑んだ。