ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
「いや、でも、僕はミメットが心配なだけで、別にそんなやましいことは……」

「やましいことを考えていたら、もうすでにわたしが一撃入れてますよ」

 ベーコンを焼こうとしたフライパンを火からおろしてから、とても静かな声で子猫が言った。マイクは「きゅうん!」と鳴くと、恐怖のあまりに尻尾を巻き込みながら「ごめんなさいエリナちゃん、もうしません」と必死に謝った。

 先日、獣人の嗜みとしての魔物狩りにデビューしたエリナは、戦闘用のフライパンを見事に操って大量の魔物を仕留めた。そのあたりから隠されていた能力が花開き、狩人エリナという新たな子猫が生まれたのだ。
 その迫力に、一瞬とはいえ気圧されるマイクであった。

「おっはよう、かわい子ちゃんたち! 今朝も青弓亭は花盛りだね……あれ? ガーベラの花のように艶やかで力強いキジトラ猫のレディはどうしたんだい?」

 さらっと女性を褒める、スーパーアイドルレベルの容姿を持つ狐の貴公子サファンが、入ってきた店内を見回しながら尋ねた。

「あっ、ルディ隊長にアルデルンにマイクもいたんだね、ついでにおはよう」

「おまえはあいかわらず、礼儀というものをわかっていないようだな?」

「いやあ、そんなことは……わあっ」

 サファンが頭の両脇から、ぐりぐりと握り拳によるルディの指導を受けて「痛い痛い痛い」と悲鳴をあげている。
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