ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
「フランお兄ちゃん、それは失礼だから駄目だと思うにゃんよー」

 面識のない他国の姫君をいきなり『お姉ちゃん』呼びなどしたら、国の関係に悪影響を及ぼしてしまうかもしれないと心配になり、エリナは便箋を返してもらおうとしたのだが。

「いいから、いいから。サラサ姫のことはよく知っているけれど、こんなに可愛い手紙をもらったら大喜びするとても良い方だよ。特に、同じ猫族ってあたりで嬉しくなっちゃうだろうなあ。ほら、今うちは狼ばかりじゃない?」

 そう、今の王家は狼率がとても高いのだ。公爵家には他の種族もいるが、国王夫妻、及びその息子たち、そして前国王もすべて狼である。

「だから、エリナちゃんの存在が心強いと思うよ」

「……そうかにゃあ」

「そうだよ。はい、ここに肉球で印を押せる?」

「完全に子猫になれば押せるけれど……」

 というわけで、エリナはちっちゃな白い子猫になり、前脚にインクをつけて肉球スタンプを押した。これで公式な文書になる。
 エリナの手紙はフランセスのものと同封されて、キルスギール国に送られた。



 この手紙を受け取ったサラサ姫が、喜びのあまりに瞬時に完全なマヌルネコの姿に変身してしまい、部屋中を駆け回ってからへそ天状態に寝転がって、そのまましばらく悶えてしまったのはその後の話である。

「うにゃあああん、可愛い! なんて可愛いお手紙なの! 肉球、ちっちゃ! ああ、早くエリナちゃんに会いたいわ、白い子猫なのね、抱っこさせてもらえるかしら? この国の美味しいお菓子をお土産にしたら、喜んでもらえるかしら? ふわふわな子猫ちゃん、可愛い、優しい、すごくいい子猫、好き好き大好き!」

 彼女は大変愛情深いマヌルネコであった。
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