ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
 全卵の泡立ては大変な作業なので、地球では電動泡立て器を使うことが多い。だが、獣人もドワーフもとても筋肉が発達しているため、腕に電動モーターがついているような力があった。皆、疲れを見せずに泡だて続けていくと、やがて卵液が白っぽく変わりもったりとしてくる。

「みんな、すごい泡立てっぷりだにゃん。泡立てを持ち上げて、落ちてくる卵液で文字がはっきりと書けるようになるまでがんばってにゃ」

「エリナ様、じゃなかったエリナさん、このくらいでどうでしょうか」

 あまり『様』付けをしていると、子猫がシャーッと牙をむくのである。料理人たちは可愛い子猫にシャーッをされると心が痛むので、なるべく『さん』付けにしようとがんばっているが、エリナを尊敬する気持ちがつい溢れてしまう。

「はい、もったりとしたリボン状に落ちてきてしっかりと字が書けるから大丈夫にゃん」

 ひとつ見本ができれば、プロだけあって全員が良い状態の泡立てを完成させた。

「それではそこに小麦粉を加えてさっくりと混ぜて……そう、粘りを出すと固くなるから、さっくりにゃん。少し生地を取って溶かしバターに混ぜて、それをボールに戻して、こちらもさっくりと混ぜ込んでにゃ」

 エリナの注意通りに作り、たねを薄い紙を敷いた丸い型に流し込んでオーブンに入れる。この型も、武器屋のストーンと道具屋のガミークが作ったものだ。
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