ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
「それでは、夜までゆっくりしてちょうだいね」

 ケーキやフルーツゼリー、ババロアなどの甘いお菓子の他にも色とりどりのカナッペやコンソメゼリーで魚介類をまとめたカラフルなテリーヌ、ひと口で食べられるサンドイッチなどを楽しんでから、お茶会が終わり、王妃がサラサ姫に声をかけた。

 獣人は体力がある種族であるため、到着した途端にお茶会が開催されたが、さすがに今日は落ち着いて休んでもらおうということで、サラサ姫は休憩を取ることになった。

「わたしはサラサお姉ちゃんがくれたレシピで料理を作ってみるにゃん」

 楽しそうなエリナに、ルディが「すっかり懐いてしまったな。やはり、猫族同士の絆なのだろうか」と少し寂しげに言った。
 子猫は腰に手を当てて、狼を見上げた。

「あのね、ルディさん。サラサお姉ちゃんは知り合いがいない遠くの国にお嫁入りするにゃんよ? 文化の違いもあるし、食べ物も違う。今回は婚約の旅だけど、この婚約も国と国の契約だから、明るく振る舞っているけれど気を張っているに違いないにゃ。だから、ごはんの時くらいは食べ慣れたふるさとの味を楽しんで欲しいにゃんよ。それは猫族がどうかなんて関係ないにゃん」

「そっ、そうだったな!」

 狼隊長は『ガーン!』という表情になった。

「俺の考えが足りていなかった……」

「それに、二国間の友好のためにも、食文化の交流は重要なのにゃん。それから難しい理屈は抜きにして、みんなで美味しいものが食べたいにゃん。ルディさんもキルスギール国の美味しい料理が食べたいにゃんね?」

「それはもちろん、とても食べてみたい」
 
 エリナが嬉しそうに笑ったので、サラサ姫にちょっぴりやきもちを焼いていたルディは『エリナがお姉さんに見える……いや、俺がお子様だったのだな』と反省した。
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