ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
「えええーっ、困るにゃん! これはサラサお姉ちゃんにあげたいにゃん!」

 子猫がにゃあにゃあ鳴いたが、サラサ姫は優しく抱きしめて「本当に優しい子ね。悪い人に騙されるんじゃないか心配だわ」と柔らかな耳に頬擦りした。そしてルディに向かって「恐れながら、カルディフェン第一王子殿下。エリナちゃんをもっとしっかりと守ってくださらないといけませんわ。こんなに貴重な宝物を、あっさりと渡すような振る舞いをさせてはなりませんよ」と、少し厳しい口調で言った。

 キルスギール国にとって、氷の魔石は喉から手が出るほど欲しい魔石である。にも関わらず、くれるというのだからもらって、それを国のために活用すればいい……などということを決して考えないサラサ姫の潔さに、皆は感嘆する。

 子猫も、この姫君は尊敬に値するとても素晴らしい人物だと思った。

「……お姉ちゃん、これを持って、ちょっと待ってて欲しいにゃ!」

「でも、エリナちゃん」

「綺麗だから見ててにゃ! 灯りに透かすとすごく光るし、中で渦巻く光を見ていると楽しい気持ちになるから、見ながら待っててにゃ!」

 そう言うと、子猫は部屋から飛び出して「リスさーん、リスのお姉さーん」と馴染みの侍女を呼んだ。
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