ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜8
 メルダはパッションフルーツのケーキは試作として味を見て欲しいと言って、子猫からお金を取らなかった。

「本当ならレシピ代として、エリナちゃんにはすべてのケーキを無料で提供するべきなのよ」

「ううん、それは駄目にゃんよ。正当な報酬を受け取ってもらわないと、気が引けて食べたい時にケーキが買えなくなるにゃん」

「ありがとうね、エリナちゃん」

 メルダは子猫の頭を撫でた。そして声をひそめて「ねえ、もうひとつの『ケーキの作り方』も気になるんだけど……」と言った。

 エリナは「そうにゃん、そっちも作りたいにゃんよ」と耳をぴこぴこ動かした。

「もうロールケーキの方はばっちりにゃんよね。販売も軌道に乗っているみたいだし、そろそろメルダさんに共立て方のスポンジも作って欲しいと思っていたところにゃん。ロールケーキ作りに使っている別立て方は、大きめな気泡の軽やかなスポンジになるけれど、別立て方だとしっとりしたきめ細かいスポンジになるから、同じ材料を使っても食感や風味が違ってくるにゃん」

「楽しみだわ。お菓子って不思議よね」

「丸い型に流し込んで作るデコレーションケーキは、生クリームや果物やチョコレートや、いろんなものを使って飾り付けができて、見た目も華やかで美味しいケーキになるにゃん。うにゅう、食べたくなってきた……近々声をかけるから、待っててにゃ」

 子猫のお口は、すでにいちごのショートケーキのお口になっていた。

「それはとても楽しみだわ! 今から飾り付けのデザインを考えておこうかしら。ルディ隊長、新しくて素敵で美味しいケーキが作れそうだから、期待していてくださいね」

「うむ!」

 こちらもお口が新しいケーキになっていた狼隊長は、力強く頷いた。
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