わがままな使い魔のせいで、恋と穴に落ちました・・・という魔女のお話
アンバーが赤くなって怒鳴った。

「イーディス、だめでしょ。挑発しちゃ!」

ミエルがすかさず、イーディスの腕をひじでこづいたが、イーディスの顔はにやけている。

「クラリス様はもう国に帰るの。
それで、グスタフ皇国のペンダントを、どうやって返そうか迷っているわ」

ミエルがアンバーに語りかけた。

「クラリス様は、迷惑をかけたくないと思っているから・・・
クラリス様とは会うことがなくなるのよ」

そう、父上のように・・・会っても姿がわからないだろう。

そしていつ・・消えるかわからない魔女の国。

アンバーが、拳を強く握った。

「ミエル、クラリスは今、どこにいる?」

アンバーはわざとイーディスを無視して、ミエルに訪ねた。

「案内するわ。こっちよ。早くしないと・・」

ミエルが手招きをすると、木々もざわめいた。
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