わがままな使い魔のせいで、恋と穴に落ちました・・・という魔女のお話

交流会・1日目

<交流会1日目>

今年の参加者は、男の子3人と女の子3人の6名である。

グスタフ皇国の城の大広間に、各国の参加者はそれぞれの使い魔と一緒に入場する。

この日のために、親が財力と人脈を駆使し、使い魔・精霊・霊獣など、子どもの支援になるような使い魔を準備していた。

最初に登場したのが主催国である、グスタフ皇国の皇太子、アンバーだ。

隣には、エルフのミエルが並んで歩く。

エルフは美しい。

ミエルは皇国御用達エルフであり、飛び切りの一級品だ。

薄い水色の髪と、緑が少し勝った青の瞳、透き通る青ざめた肌色、
華奢で、やや紫と青の混じる薄く軽やかなドレスをまとっている。

色合から見て、水系のエルフだ。

アンバーは胸を張り歩くが、その胸の内に怒りに満ちていることを、周囲に悟らせないように笑顔をつくるのに必死だ。

アンバーは場をわきまえているし、皇帝の顔をつぶすようなまねは絶対にしない。

A国の代表は、まだ幼い女の子で、ライオンに乗って登場した。

B国は男の子で大きな鳥、大鷹の聖獣を肩に置いている。

C国は女の子で、真っ白なオオカミを連れている。

D国は男の子で、緑のおおとかげを首に巻いて歩いてきた
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