【中編】激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜
こんなに深く愛されるなんて、想像したこともなかったのに……今、彼の存在が私のすべてを満たしている。
すると、彼の唇が再び降ってきて、さっきよりも深く、甘く、溶けそうなキスが落とされる。舌先が絡むたび、頭の中が真っ白になって、甘い吐息が自然と漏れてしまう。
「……んんっ、穂貴さっ」
「可愛い、美宙ちゃん」
彼の声が耳元で響くたび、体が震える。穂貴さんの声はいつも優しくて、でも今は熱を帯びていて、私を包み込むように甘い。
私はこの人と婚約して、ちょうど半年。最初はただの政略的な縁談だと思っていたのに……いつの間にか、彼の優しさ、彼の視線、彼の触れ方に、どんどん絆されてしまった。
こんなに愛されることがあるなんて、いまだに信じられなかった。かりそめの令嬢である私が、こんなに純粋で熱い愛情を注がれるなんて、夢のようで怖いくらいだ。
でも、今はこの瞬間を、ただ感じていたい。