【中編】激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜



「穂貴さん……私、穂貴さんが大好きです」


 穂貴さんの唇が、私の涙に触れる。優しくて、温かい。
 この夜、私たちはまた体を重ねた。でも、今までと今は違う。穂貴さんのキスが、過去と今を繋ぐように優しくて、胸が高鳴って涙が混じった甘い吐息が漏れる。

 穂貴さんの手が私の体を愛おしむように撫でて、全部を受け止めてくれる。体が熱くなり、喜びが溢れ、穂貴さんの名前を繰り返し呼ぶ。


「美宙ちゃん……俺の全部、美宙ちゃんにあげる」


 その言葉に、心が溶ける。穂貴さんの動きに身を委ねながら、過去の欠片が少しずつ繋がっていく気がした。愛されている。この人が、私をこんなに深く愛してくれていた。

 この人が、私の運命だったんだ。

 胸の奥で、静かにそう思った。涙が喜びの涙に変わり、穂貴さんにしがみつきながら、心が満ち足りる。怖かった疑いが、愛に溶けていく。
 この瞬間、すべてが繋がった。穂貴さんの愛が、私の心を完全に満たした。




 
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