(悩める)リケジョの白井さんと(気ままな)リケダンの日高くん
†††
「まだ吹いてるね~」
「帰るまでにやんでほしいよ、砂まみれになりそう」
昼休みに友人と弁当を食べながら、そんなことを口にする。
窓外は授業のときからと一向に変わらぬ強風で、しっかり窓を閉めていても心なしか教室が埃っぽい。
「ねぇねぇ、このまま強風が続いたら、今日の予定どうする?」
今日は短縮授業で、普段よりも下校時刻が早い。それを利用して私たちは予定を立ててあった。
三年生になれば土日の休みはほぼ校外模試で予定は埋まる。本格的な受験生となる前に、クラス替えで離れ離れになる前に、もっといえば春休みになる前に、一度「二年生お疲れ様会」を開こうということになっていた。参加者はいま弁当を食べているメンバー。まぁ、有志による個人的なお別れ会とでもいおうか。
内容は、学校帰りにカフェによって、普段よりも豪華なパフェを頬張りながら談義する、である。
そんなの、いつでもできそうじゃん! といわれそうだ。だが遊ぶための名目は、少ないよりも多いほうがいい。私たちは、極めて健全な高校二年生女子であった。
「そうね~、ゆかりんの電車、風ですぐに止まっちゃうから、今日は中止にしようか?」
「それ、マジであり得る! パフェ食べてる間に、いつの間にか止まって帰れなくなっちゃいそう」
「ごめん。うちの路線がボロいがばっかりに……」
ゆかりんは遠距離通学をしている。片道一時間かけて登校しているのだが、電車遅延になると単なる帰宅が家族を巻き込んだ大問題となる。そうなったときに、当の本人が皆とパフェ食べていました~なんて……である。
「来週にまた短縮あるし!」
「そそ! カフェの席も入口付近だと砂っぽいパフェになりそうだし」
「晴れた日にこそ、テラスでパフェよ!」
こんな具合に「二年生お疲れ様会」の中止が確定する。
残念といえば残念だけど、新年度のクラス替えでこのメンバーと別れたとしても選択科目の都合上、近くのクラスになる。そこまで深刻にとらえていない。
その後はたわいのない話をして、昼休みが終わる。午後の授業がはじまるも、強風は続いていた。
「まだ吹いてるね~」
「帰るまでにやんでほしいよ、砂まみれになりそう」
昼休みに友人と弁当を食べながら、そんなことを口にする。
窓外は授業のときからと一向に変わらぬ強風で、しっかり窓を閉めていても心なしか教室が埃っぽい。
「ねぇねぇ、このまま強風が続いたら、今日の予定どうする?」
今日は短縮授業で、普段よりも下校時刻が早い。それを利用して私たちは予定を立ててあった。
三年生になれば土日の休みはほぼ校外模試で予定は埋まる。本格的な受験生となる前に、クラス替えで離れ離れになる前に、もっといえば春休みになる前に、一度「二年生お疲れ様会」を開こうということになっていた。参加者はいま弁当を食べているメンバー。まぁ、有志による個人的なお別れ会とでもいおうか。
内容は、学校帰りにカフェによって、普段よりも豪華なパフェを頬張りながら談義する、である。
そんなの、いつでもできそうじゃん! といわれそうだ。だが遊ぶための名目は、少ないよりも多いほうがいい。私たちは、極めて健全な高校二年生女子であった。
「そうね~、ゆかりんの電車、風ですぐに止まっちゃうから、今日は中止にしようか?」
「それ、マジであり得る! パフェ食べてる間に、いつの間にか止まって帰れなくなっちゃいそう」
「ごめん。うちの路線がボロいがばっかりに……」
ゆかりんは遠距離通学をしている。片道一時間かけて登校しているのだが、電車遅延になると単なる帰宅が家族を巻き込んだ大問題となる。そうなったときに、当の本人が皆とパフェ食べていました~なんて……である。
「来週にまた短縮あるし!」
「そそ! カフェの席も入口付近だと砂っぽいパフェになりそうだし」
「晴れた日にこそ、テラスでパフェよ!」
こんな具合に「二年生お疲れ様会」の中止が確定する。
残念といえば残念だけど、新年度のクラス替えでこのメンバーと別れたとしても選択科目の都合上、近くのクラスになる。そこまで深刻にとらえていない。
その後はたわいのない話をして、昼休みが終わる。午後の授業がはじまるも、強風は続いていた。