(悩める)リケジョの白井さんと(気ままな)リケダンの日高くん
恋愛に興味がないわけではないのだが、実際問題として縁がなければ淡白な態度となっていた。そこから、「白井さんはそうじゃないから」という立ち位置に収まっていた。
こんな私であれば、日高くんとラブラブ・カフェデートな今の現場をみても、誰も信じないだろう。
風はまだまだ吹いている。時間も問題なかったので、そのまま風が収まるのを待っていた。なにも荒れた天気の中、帰宅を急がなくてもいい。
そんなわけで、どちらが提案することなくそのまま世間話らしきものをしていた。
「白井さんって、志望校、どこ?」
「え? まだ未定」
「じゃあ、学部は?」
一応、理学部へ進学したいなと考えている。だけど、就職が医療系の学部に比べると不利だと先生から指摘され、どうしようかなぁ~と迷走している。
好きなことをして食べていけるほど、現実は優しくない。なんとなく、信念を貫けば分野が分野だけに、結婚もできなさそうである。
とまぁ、学問に身を捧げるほど覚悟ができていなければ、無難な進路に妥協もできていない状態だ。とりあえず、いつでも方向転換できるように学力だけはつけておこうという現状。
「そこも未定。そういう日高くんは?」
「俺? 俺もまだ決めていない」
「そうなんだ。でも候補はあるんでしょ?」
「まぁね」
目の前で無我夢中でパフェを頬張っていた日高くんには、うっすらだけど希望の進路先があった。ほぼ手つかずの私よりも全然よくて、いいなぁ~なんて、思ってしまう。
「訊いていい?」
「何を?」
「学部」
「映像関係」
「映像関係?」
こんな私であれば、日高くんとラブラブ・カフェデートな今の現場をみても、誰も信じないだろう。
風はまだまだ吹いている。時間も問題なかったので、そのまま風が収まるのを待っていた。なにも荒れた天気の中、帰宅を急がなくてもいい。
そんなわけで、どちらが提案することなくそのまま世間話らしきものをしていた。
「白井さんって、志望校、どこ?」
「え? まだ未定」
「じゃあ、学部は?」
一応、理学部へ進学したいなと考えている。だけど、就職が医療系の学部に比べると不利だと先生から指摘され、どうしようかなぁ~と迷走している。
好きなことをして食べていけるほど、現実は優しくない。なんとなく、信念を貫けば分野が分野だけに、結婚もできなさそうである。
とまぁ、学問に身を捧げるほど覚悟ができていなければ、無難な進路に妥協もできていない状態だ。とりあえず、いつでも方向転換できるように学力だけはつけておこうという現状。
「そこも未定。そういう日高くんは?」
「俺? 俺もまだ決めていない」
「そうなんだ。でも候補はあるんでしょ?」
「まぁね」
目の前で無我夢中でパフェを頬張っていた日高くんには、うっすらだけど希望の進路先があった。ほぼ手つかずの私よりも全然よくて、いいなぁ~なんて、思ってしまう。
「訊いていい?」
「何を?」
「学部」
「映像関係」
「映像関係?」