窓明かりの群れに揺れる
江ノ島を遠くに眺めながら、
小さなカフェで遅めのランチを取って、
少しだけお土産を見て。
気づけば、太陽は西の空に傾きかけていた。
「なんか、あっという間でしたね」
「まだそんなに
遠くまでは行ってないけどな」
「でも……
今日だけで、初めてがいっぱいでした」
都会らしい海辺の街並み。
男の人とのドライブ。
水族館デートみたいな時間。
緊張と、わくわくと、
その間にある細かな感情が、
全部少しずつ胸の中でとけ合っている。
(達也くんって、
やっぱり“いい人”なんだよな)
仕事では頼りになる先輩で、
ときどき抜けてるところもあって、
でも、ちゃんと気遣ってくれて。
一緒にいると、
肩に入っていた力がゆっくり
抜けていく。
それは、
弘樹といるときに感じていた安心感とは
少し違う、
もっと同年代らしい、
軽やかでまっすぐな安心感だった。
(……こういう時間、
この先も続いていくのかな)
そんな予感めいたものが、
一瞬だけ胸をかすめる。
車に戻り、
帰りの道を走り出すころには、
夕焼けがフロントガラス越しに
淡いオレンジ色を落とし始めていた。
街灯がひとつ、またひとつ灯り始める。
その明かりをぼんやり眺めながら、
春奈は、
隣でハンドルを握る達也の横顔に、
心を奪われそうになる自分を自覚していた。
小さなカフェで遅めのランチを取って、
少しだけお土産を見て。
気づけば、太陽は西の空に傾きかけていた。
「なんか、あっという間でしたね」
「まだそんなに
遠くまでは行ってないけどな」
「でも……
今日だけで、初めてがいっぱいでした」
都会らしい海辺の街並み。
男の人とのドライブ。
水族館デートみたいな時間。
緊張と、わくわくと、
その間にある細かな感情が、
全部少しずつ胸の中でとけ合っている。
(達也くんって、
やっぱり“いい人”なんだよな)
仕事では頼りになる先輩で、
ときどき抜けてるところもあって、
でも、ちゃんと気遣ってくれて。
一緒にいると、
肩に入っていた力がゆっくり
抜けていく。
それは、
弘樹といるときに感じていた安心感とは
少し違う、
もっと同年代らしい、
軽やかでまっすぐな安心感だった。
(……こういう時間、
この先も続いていくのかな)
そんな予感めいたものが、
一瞬だけ胸をかすめる。
車に戻り、
帰りの道を走り出すころには、
夕焼けがフロントガラス越しに
淡いオレンジ色を落とし始めていた。
街灯がひとつ、またひとつ灯り始める。
その明かりをぼんやり眺めながら、
春奈は、
隣でハンドルを握る達也の横顔に、
心を奪われそうになる自分を自覚していた。