これはもはや事故です!
キャットファイトの中心人物であるサイテー男に見覚えがあった。
美羽の働いているカフェ。そのビルの4階フロアー、湊弁護士事務所の副所長・磯崎誠だ。
まだ、30歳になったばかりのくせに、役付きまで上り詰めたやり手。
高スペックな上、なまじっか顔がいいから無駄にモテるって、美羽は同僚の子から聞かされていた。
その同僚によると、磯崎は、来るもの拒まず、去る者追わずの精神で、遊び散らかしているらしい。
だから美羽は、磯崎がカフェに来ても、極力必要最低限の接客に徹していた。
(それなのに、よりにもよって、修羅場に遭遇するなんて……。
うわ~、サイテーサイアク。)
でも、普段の美羽は仕事用のダサメガネでひっつめ髪の根暗キャラで通している。だが、今日はお出かけのオシャレ仕様。普段とは別人のように見えるはずだ。そもそもビルの1階のカフェ店員の顔なんて覚えていないだろうと、美羽は素知らぬフリで、通り過ぎる作戦に決めた。
(きっとバレないはず……。
私は、関係ない。私は、関係ない。っと。)
チラッと美羽は様子を窺った。
瞬間、磯崎とバッチリ目が合ってしまう。
磯崎は、驚いたような表情に変わる。
ハッと目をそらし、美羽は肩をすくめた。
そして、心の中で呪文のように呟く。
( 私は、関係ない。私は、関係ない。)
美羽の働いているカフェ。そのビルの4階フロアー、湊弁護士事務所の副所長・磯崎誠だ。
まだ、30歳になったばかりのくせに、役付きまで上り詰めたやり手。
高スペックな上、なまじっか顔がいいから無駄にモテるって、美羽は同僚の子から聞かされていた。
その同僚によると、磯崎は、来るもの拒まず、去る者追わずの精神で、遊び散らかしているらしい。
だから美羽は、磯崎がカフェに来ても、極力必要最低限の接客に徹していた。
(それなのに、よりにもよって、修羅場に遭遇するなんて……。
うわ~、サイテーサイアク。)
でも、普段の美羽は仕事用のダサメガネでひっつめ髪の根暗キャラで通している。だが、今日はお出かけのオシャレ仕様。普段とは別人のように見えるはずだ。そもそもビルの1階のカフェ店員の顔なんて覚えていないだろうと、美羽は素知らぬフリで、通り過ぎる作戦に決めた。
(きっとバレないはず……。
私は、関係ない。私は、関係ない。っと。)
チラッと美羽は様子を窺った。
瞬間、磯崎とバッチリ目が合ってしまう。
磯崎は、驚いたような表情に変わる。
ハッと目をそらし、美羽は肩をすくめた。
そして、心の中で呪文のように呟く。
( 私は、関係ない。私は、関係ない。)