離婚前提のはずが、策士な弁護士が離してくれません。
マスカレードパーティーらしく、参加者は全員身分を伏せ仮面を付けて参加するらしい。
そして参加しているのは芸能人やアスリート、大企業の社長といったセレブばかりなのだそう。
「でもお互いに素性を暴いてはいけないの。それが秘密のマスカレードパーティー」
「はあ。それって楽しいんですか?」
「楽しいよ。本当の自分を忘れてその場限りの出会いを楽しむんだから」
要するに婚活パーティーなのか、と六花は思った。
「てゆーかりっちゃん、なんで敬語なの? 今パパとママいないんだから普通に喋ってよ」
「……わかった」
夏芭は不満げにむう、と口を尖らせる。
六花はコホン、と咳払いをした。
「そのマスカレードパーティーもイヴなのね」
「そう! せっかく当選して招待状が届いたのに〜」
「仕方ないでしょう。これはキャンセルするしかないと思う」
「無理だよ。キャンセル料五万円もするの」
「ごまんえん!?」
思わず大声をあげてしまった。
「そんなにするの?」
「だって超VIPしか来ないパーティーだもん」
「でも、周年パーティーをキャンセルなんてあり得ないよ?」
「だからお願い、りっちゃんが代わりに行ってきて!」
「ええ!?」
夏芭の突拍子もないお願いに面食らう。
「どうして私が?」
「だってせっかく招待状もらったのにもったいないし、キャンセル料払いたくないもん」
「それはそうだけど……」
「ヘアメイクは私に任せて! ドレスも貸すから」
「うーーん……」