離婚前提のはずが、策士な弁護士が離してくれません。
ちなみに六花のお色直しは二回だ。一回で良かったのだがウェディングプランは三回のお色直しとなっており、それを二回に減らしてもらったのだった。
昔から目立つことが苦手だった上に、借金返済のため洋服は常に安いものを必要最低限しか買わなかった。
急に自分のドレスを選べと言われてもわからない。
「全くもう、仕方ないなぁ。だったら私がとびきりのやつを選んであげる」
「よろしくね」
夏芭は直感で選んだ三つのドレスを出してきた。
「形はAラインが良いと思うんだ。デコルテラインを綺麗に見せられるもの、袖付きのもの、バックが開いてるものならどれがいい?」
「うーん……露出は控えめがいいな」
「なら袖付きがいいかな。袖部分がレースになってるのかわいいよね」
「長袖タイプでしたらこちらに揃えてございますよ」
ブライダル担当者がラックを持ってきてくれた。
長袖タイプのドレスが何着もかけられている。
「今は皆様、お好きなドレスを選ばれますが、昔は貞淑さの象徴として花嫁は肌を露出しない装いが望まれていました。こちらなどクラシカルなデザインのドレスとなっております」
「へー! これなんて似合いそうじゃない?」
夏芭が選んだのはオフショルダーにレースのロングスリーブのドレスだった。
クラシカルな雰囲気もあるが、デコルテを見せることで今時な雰囲気もある。
「試着してみてよ」